両想いという名の片想い (ページ18)

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・18話ページ18

そろそろチャイムなるから教室戻ろっかと、今度こそ教室へ戻ろうと歩き始める。

今度はちゃんと二宮もついてきて隣に並んだかと思えば、

「あ、」

「んふ、今日から恋人だもん。ね？」

二宮の右手が私の左手を握っていて、
普通の繋ぎ方じゃなくて
それは所謂、恋人繋ぎで

こいつ、意外と奥手かと思ったら全然違うじゃん！

「あは、照れちゃった？」

子犬みたいなくりんとした目で見つめられたらそりゃ照れますよ！
図星だから何も言えないし……。
なんか私ばっかり照れててムカついたから

「もう、いいから早く行こう。……和也」

名前を呼ばれるとは思ってなかったのかバッと音がしそうなくらいの勢いでこっちを見たかと思えば、ぐりんとこれまた音がしそうなくらいの勢いで左側を向いて左手で顔を覆うから。
今度は私が顔を見てやろうと二宮の手を掴もうとしたら

「不意打ち、ずりぃってば……」

ってまた耳が赤くなって。
可愛いなんて言ったら今度こそ拗ねちゃいそうだから言わないでおく。

こんなに幸せな日はないな、まーちゃんと智くんにお礼言わなきゃって考えながら、ギュッと左手に力を込めれば、倍の強さで、でも優しく二宮も握り返してくれた。

そしてどちらからともなく笑いあった。