【名探偵コナン】有能過ぎる転生執事【男主】 (ページ43)

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第42話ページ43

…

なんだかんだ言って

アレックスも俺の数少ない友人である

だからまあ、久しぶりに喋るのは楽しかったし

向こうも元気そうでなによりだ

その後は、うちのボスは良い人だよーとか

あの会社の社長最近稼いでるよねーとか云う世間話をしてから解散した

……世間話にしては少し生々しいかも知れないが、

お互いに本来の持ち場へと足を進める

お嬢様の方は、アレックスの雇い主と話しているようだ

年が比較的近く、気が合ったのか

楽しそうに談笑していた

……あぁ、それで“俺たちの”ご主人様に許可を貰ったって言ってたのか

なんだかんだ言ってやっぱりこいつも有能だな、

なんて思っていると

俺の燕尾服の裾が引っ張られるのを感じた

おぅふ

これはもしや

『……江戸川少年、』

俺の足下には

ニッコリ笑う主人公様がいた

笑顔が怖いですよー、とか言って心の中ではしゃぎながらも

膝を折って目線を合わせる

小さい子にはこうやって威圧感を与えない様にするのね

これ鉄則よ

『どうしたんですか？』

俺も主人公に負けじと

御仏の様なアルカイックスマイルを振り撒く

ポーカーフェイスだポーカーフェイス

決して上がったテンションに悟られてはいけない

「ねえ、羔野さん」

ん？なんだい江戸川少年

「あの人ってお友達？」

あぁ、アレックスの事かな？

あいつはね

ただの＿＿

『仕事仲間ですよ』

そう言った所で

俺の表情筋が限界を迎えた

今まで我慢していた笑みが爆発する

だって仕方ないじゃん

主人公に話し掛けられてるんだよ

これでもちゃんとしたアニオタだった為

デロンデロンにニヤけている気がする

急いでいつものポーカーフェイスを取り繕ったが

これ、絶対見られたよね

俺は恥ずかし過ぎて、足早にその場を離れた

…