曖昧

雨の日 ページ2

ひゅうがside




今日は久しぶりに家に帰る。

雨の中、早く漫画を読みたくて走っていると、声がした。

大好きなあの声とそっくりで、「もしかしたら」とおもって声の方に走った。


やっぱり。


そこには泣いているはなこがいた。

何も考えられなかった。
気がついたらはなこを抱いていた。

はなこ:「ひゅう、が、？な、んで、、」

ひゅうが:「とりあえず俺ん家きな？」

そう言って俺ははなこの手を握って家まで連れてきた。

昔より大人びた綺麗な顔に濡れた髪があいまって昔のはなこからは考えられないほど色っぽかった。

幼なじみにこんなことを思ってしまう自分に焦って

「風邪引くから風呂入ってきな〜」

と言った。

しばらくしてダボダボの俺のスウェットを着てるはなこが風呂から上がってきた。

はなこ:「お風呂ありがと〜 私、じゃあ帰るね」

俺にはその顔が無理してるように見えて。

ひゅうが:「はなこ、なんで泣いてたのか教えて？」

できるだけ優しい口調で言ったつもりだったけどはなこの苦しそうな顔を見て後悔した。

でも、はなこは、答えてくれた。

はなこ:「ひゅうがだから言うんだけどさ、、」

ときどき嗚咽を漏らしながら、ゆっくり、でもしっかり話してくれた。

高一のとき付き合ってた岡田くんとずっと付き合ってたこと。岡田くんにやまとのことが好きだと勘違いされて浮気されたこと。


そして、俺にはわかった。はなこはまだやまとが好きだって。

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