Changmin～告白～9 (ページ27)

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済州で　3　（CM　Side）ページ27

MAMAの直後、できたら少しでも撮影に参加して欲しい、という監督からの要請をユン氏から聞いた僕は、子供が欲しいおもちゃに飛びつくように、一も二も無く引き受けるように頼んだ。

そのすぐ後には日本の歌謡祭のために渡日しなければならないんですよ、とあきれるユン氏。

ドラマ撮影というのはAさんに会うための口実、だなんて、彼の想像を超えていたにちがいない。

しばらく空けていた済州島の保養所だったが、到着すると、屈託のない笑顔で出迎えてくれたAさんの存在があるからか、懐かしい温かい気持ちに満たされた。

僕がソウルの実家にいた十日ちょっと、彼女も大阪に帰っていて、その間僕たちはずっとメールのやり取り、たまに会話をしていた。

何気ない日常、風景写真とか、買い物先の店内とか、乗った電車内とか、その日の空の表情とか、取るに足らないような、でも僕を簡単に幸せな気持ちにしてくれるメールの数々だった。

(僕のほうからは食べたものの写真だけだったような気がする…。)

だからお互いに何をしていたのかは知っていたが、直接顔を見て話せることのうれしさをあらためて感じる。

僕はユン氏の目の前にもかかわらず、ムギュッと彼女を抱きしめた。