検索窓
今日:26 hit、昨日:11 hit、合計:121,642 hit

第63錠 ページ18

連れの男の手が誰かによって止められた

後ろを振り向くと、そこには安室さんがいた


安室『あんまわがまま言ってると、痛い目あるのはそちらですよ』


『っいでで!』


連れの男の手が緩んだ隙に安室さんが私を呼び、目の前の男を突き飛ばし

私は安室さんの方へ行った


安室さんも連れの男の手を離し私の方へ来た


安室『大丈夫ですか?』


A『は、はい、でもどうして?』


安室『中々来ないので様子を見に来たら、このありさまですよ

僕の連れに何か御用ですか?』


安室さんは私の肩に腕をまわして言う


さっきまであの男たちに触れられて気持ち悪かったけど

でも安室さんには、何も違和感がない

寧ろ少しびっくりしたし、ドキッとしてしまった


『ッチ)んだよ男連れかよ』


『男と一緒なら興味ねぇよ

美人だと思ったらこんな野郎の女なら、下手くそそうだしな』


A『っな!』


あいつら何を言って!?

今すぐぶん殴りたかったけど

安室さんに肩を抱かれていたため出来なかった


その様子を見てフッと笑った安室さんに私は我に返った


A『あっ//ありがとうございます、助けていただいて』


安室『いいえ、しかしよく絡まれますね』


A『ははは…本当に汗)』


本当に変な人に絡まれてしまう

そう思いながら安室さんの車に着き、助手席へと座った

今といい、ストーカーの時といい変な人に絡まれるのが多い


中学高校の時もあったけど、その時はお兄ちゃんがいてくれたし









''人の妹に手ぇ出してんじゃねぇぞ"


"おいクソガキ、喧嘩なら素手で来やがれ"









お父さん譲りでボクシングが得意だったし

まあ大体はそれでやっつけてたけど

ほんと、守られてばっかだったんだなぁ


あ、やばい何故か涙が出そうになった


安室『Aさん?』


A『っ、すみません、ちょっと昔のことを思い出して…っ』


安室『…』


A『私守られてばっかで、全然強くなれてないって

今の弱い自分を愛せていけるのかなって…フゥ)

すみません、こんな事安室さんに言っても!!!』









続きを言う前に安室さんに体を引かれ、頭に手をまわしてくれていた


あぁ、このぬくもり、やっぱりお兄ちゃんと似ている


その時私の目から静かに涙が落ちたのが分かった

でも顔を上げるのが怖く、ずっと下を向いていた


このぬくもりは、確かに安室さんだと感じていた








第64錠→←第62錠



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (63 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
316人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:リイナ | 作成日時:2021年9月3日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。