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日陰に入り、体感温度が少し下がる。
「それで、話って……」
内容が気になって仕方ないAは、彼に問いかけた。
「君は、あのウェイターとどういう関係なんだい?」
「え?」
影に隠れていた彼の表情が見える。
先程までとは違う、雲がかった表情になっていた。
「ど、どういうって……なにも……普通に仕事仲間ですけど。」
話って何?
どういうこと……
話の雲行きが全く読めず、
Aは困惑の表情を浮かべた。
そんな彼女の様子を伺うと、彼は口を開く____
「____毎日送ってくれているあの男は?」
ドキリ、と嫌な感覚が胸に響く。
「な、なんで……そんなこと……」
ま……まさか……
「……あの男と付き合っ____」
「___そんな話は後にしてください。話ってなんですか。」
考えたくなかった。
ストーカーしていた犯人が……今、目の前にいるってこと。
「いろんな男に色目なんて使いやがって……俺にだって、媚び売ってその気にさせた癖に……」
「は、はあ……?なに、言ってるんです____」
ギラりと銀色の鋭い刃が姿を現した。
「____ッ……!?!?」
自分に向けられる刃物に冷や汗が伝う。
喉がカッと熱くなった。
「ちょ……ちょっと……っ……ま……まって、ください……っ!」
色目なんて使った覚えはない。
とんだ、言いがかりだ。
抵抗する言葉も、全身が震えなにも出てこない。
足もガタガタと震え、数歩の後ずさりだけ。
ただ、自分に向けられる刃から視点を動かせずにいた。
「っ……や……やめ…………」
「俺にこうさせたのもッ!!全部、お前がッ____」
.
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____昴……さんッ……!!!、
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不思議とその時思ったのは彼の顔。
身体が強ばる。
言葉と同時に振り上げられるナイフに目を瞑った。
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砂糖(プロフ) - もなかさん» こちらこそ読んでくださりありがとうございます!!!よければこれからもよろしくお願いします〜(;;) (8月17日 21時) (レス) id: 066e60113b (このIDを非表示/違反報告)
もなか - 更新いつも楽しみにしてます!いつもありがとうございます!! (8月9日 13時) (レス) @page46 id: 444b93c6f1 (このIDを非表示/違反報告)
砂糖(プロフ) - NATSUさん» ありがとうございます!頑張ります〜! (8月6日 15時) (レス) id: 066e60113b (このIDを非表示/違反報告)
NATSU(プロフ) - 今後の展開が楽しみです (8月6日 13時) (レス) @page42 id: 01b4412dd0 (このIDを非表示/違反報告)
砂糖(プロフ) - レモンさん» わ〜!!!ありがとうございます(;;)めちゃくちゃ嬉しいです!!頑張りますね〜!( ˊᵕˋ ) (7月31日 20時) (レス) id: 066e60113b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:砂糖 | 作成日時:2023年7月7日 16時