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食事を終え、今はスバル360の車内。
助手席に座り、シートベルトを締めた。
「すみません……ご馳走になってしまって。」
「とんでもないですよ、女性に払わせる訳にはいきませんから。」
お手洗いから帰ってきたときには既に会計が済んでいた。
スパダリってこういうことなんだな……
駐車の為にたたまれていたドアミラーが開かれた後、
車が動き出した。
「あの……昴さん、」
名前を呼ぶと、なんでしょう?と正面を見たまま返事をする彼。
「私がストーカーされてしまったばっかりにすみません……同居することになってしまって。」
「別にAさんが謝ることではないですよ。」
彼は一応、変装しているのだ。
そんな彼が正体を明かせない者と同居するなんて
気が張ってしょうがないだろう。
ただただ申し訳なかったのだ。
眉を下げていると、昴さんが口を開いた。
「おや、忘れてしまったんですか?」
「え……?なにがですか……?」
読めない話の展開にクエスチョンマークが脳内に浮かぶ。
「初めてお会いした日に言った言葉ですよ。貴方がこのお屋敷に来てくだされば良いのですが……とね。」
その言葉に、その時の光景がフラッシュバックした。
____とても広いですね…
____ええ。この広いお屋敷に私一人では寂しくてですね。美波さんが来てくだされば良いのですが。
____今日初めて会った異性に何を言ってるんですか…!
そういえば、そんなこと言ってたな……
「確かに……言ってましたけど……」
あれはただからかってただけじゃん……
「ですから、なにも問題ありませんよ。」
「昴さん……」
私も……気をつけなきゃな。
この世界の人じゃないってバレるのだけは……
油断は禁物だ。
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砂糖(プロフ) - もなかさん» こちらこそ読んでくださりありがとうございます!!!よければこれからもよろしくお願いします〜(;;) (8月17日 21時) (レス) id: 066e60113b (このIDを非表示/違反報告)
もなか - 更新いつも楽しみにしてます!いつもありがとうございます!! (8月9日 13時) (レス) @page46 id: 444b93c6f1 (このIDを非表示/違反報告)
砂糖(プロフ) - NATSUさん» ありがとうございます!頑張ります〜! (8月6日 15時) (レス) id: 066e60113b (このIDを非表示/違反報告)
NATSU(プロフ) - 今後の展開が楽しみです (8月6日 13時) (レス) @page42 id: 01b4412dd0 (このIDを非表示/違反報告)
砂糖(プロフ) - レモンさん» わ〜!!!ありがとうございます(;;)めちゃくちゃ嬉しいです!!頑張りますね〜!( ˊᵕˋ ) (7月31日 20時) (レス) id: 066e60113b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:砂糖 | 作成日時:2023年7月7日 16時