志摩と伊吹が犬になる話 1 ページ38
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突然だが
今、俺と伊吹はとんでもない緊急事態に陥っている。
<え、、、志摩・・・だよね?>
<・・・・・あぁ。>
<志摩めっちゃ犬だよ?>
<・・・・・お前も犬だぞ>
<・・・・・・やっぱそうだよね・・・・>
24時間の当番勤務を終えて、伊吹に誘われるまま居酒屋で酒を飲んだ
俺達は酒が弱い訳ではないはずだが、いつの間にか寝ていた様で
目が覚めた時には路地裏で目の前に犬が居た
野良犬にしては毛並みが綺麗で、犬のすぐ近くには見覚えのあるサングラスが落ちていた
サングラスに手を伸ばすと視界に入ったのは白い毛むくじゃらの犬の手で
自分の目線が低い事にも違和感を感じ、そっと自分の身体へ視線を移す
血の気が一気に引いた時、目の前の犬が目を開いて顔を起こしこっちを見て
<志摩?>
と話しかけてきた
声といい、表情といい、このドーベルマンは完全に伊吹だ
伊吹を犬だ犬だとは言ってきたが、まさか本当に犬になるなんて・・・
しかも俺まで。
そんで、まぁ冒頭の会話に戻る訳なんだが
<わ―!すっげぇ!本当に犬だ!めっちゃ身体軽い!>
<走り回るな、落ち着け>
緊張感の無い伊吹はこの状況に戸惑う事なく楽しんでいる
<とにかく何でこうなったのか調べよう>
<え、どうやって?なっちゃったもんは仕方なくない?>
<お前なぁ、このまま戻れなかったらどうするつもりだ>
<大丈夫だって!>
<何で言い切れんだよ>
<だって最後には人間に戻れるじゃん!漫画とかでは!>
<お前能天気すぎないか?>
<とりあえず〜、寝床とか探さなきゃじゃない?>
伊吹の能天気さに付き合っていたら一生犬のままかもしれない
俺が必死に頭を回転させている間
正真正銘のバカ犬は俺の周りをクルクルと走りまわっていた
<あ!>
<ひらめいた?>
<Aだ!Aの所に行こう>
<何でAちゃん?>
考えた結果俺が口にした名前は402号車の後輩隊員で、思わず伊吹は首をかしげた
<あいつは確かハンドラーだったはず・・・>
<ハンドラー・・・?>
<警察犬のトレーナー>
<そうなの!?じゃあ何か分かるかな!行こう行こう!>
昔鑑識で警察犬を扱っていたAなら、犬の事に詳しいはずだと
俺と伊吹は急いで分駐所へと走り出した
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ちゅん(プロフ) - コウノドリ!!!コウノドリ好きなのでお話入ってて嬉しかったです!これからも応援してます!頑張って下さい!! (2020年12月26日 17時) (レス) id: 1fdd2ab3eb (このIDを非表示/違反報告)
con(プロフ) - 由羽さん» ありがとうございます♪楽しんで頂けて嬉しいです( *´艸`) (2020年10月21日 16時) (レス) id: 984b2836e2 (このIDを非表示/違反報告)
由羽 - とても面白かったです!!最高でした☆いつも楽しませてもらってます(*^^*) (2020年10月20日 21時) (レス) id: 7535220b5c (このIDを非表示/違反報告)
con(プロフ) - puppy0408さん» 犬404を飼いたすぎて作っちゃいました!!(笑)少しでも笑ってもらえると嬉しいです♪ (2020年10月19日 15時) (レス) id: 984b2836e2 (このIDを非表示/違反報告)
puppy0408(プロフ) - い、いぬーーー!志摩さんと伊吹が犬になる話が読めるのはココだけ!!!最高です!!!笑 (2020年10月18日 23時) (レス) id: 6a087230a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:狐 | 作成日時:2020年9月17日 21時