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53:気に食わない奴 ページ4

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―数日後





高「ふ―ん、鮫島さんを無事振った訳ですか」





以前志摩と話した喫茶店で、今度は伊吹と向かい合う高橋





伊「うん、まぁ・・・正直に好きな子が居るからって言ったよ」




この前廊下で会った時は緊張してAちゃんにしか話しかけられなかったんだって。と今回の揉め事の発端となった日を思い出す。




高「あの人結構執着心強そうなんで気を付けて下さいね」



伊「Aちゃんにも言われた・・・・。つーか何で俺なんだろう」



高「前にすれ違った時見かけた笑顔と匂いにやられたって言ってたって先輩が言ってましたよ」




フッと笑いながら少しややこしい言い回しをした高橋に、伊吹はナナメ上を見上げて言葉を復唱してから理解する




伊「Aちゃんどういう気持ちで聞いてたんだろ」



高「あ―・・・」



伊「何なに、何か言ってた?」



高「伊吹さんの魅力に気付いた点は褒めるけど、隣は譲らん!って言ってました。先輩がノロケるなんて珍しかったんでハッキリ覚えてます」



伊「隣・・・・」



高「伊吹さんの隣は志摩さんの場所で、その反対側が自分の場所らしいっスよ」





驚いた顔をした後、段々口角が持ち上がりニタ〜と締まりの悪い顔になっている伊吹の姿を見て、顔面でノロケられた気がした高橋は少しムッとして





高「ま、先輩の相棒ポジションは伊吹さんにはあげませんけどね」





と、いつもAにする生意気っぷりを伊吹に投げつけた









伊「高橋くんってAちゃんの事大好きだよね〜」



まっ、あげないけどね〜。と笑いながら言われた高橋がチラッと視線を上げると、伊吹はどこか余裕そうな表情をしていてやはりコイツにAを取られるのは癪だと思った





高「うぜ―・・・・」




ボソッと呟いた高橋の言葉は当然伊吹にも聞こえていて、そこからまたギャンギャンと狂犬と番犬の言い合いが始まった









――――――――――――――

――――――――――

―――――・・・








『高橋、色々助かった。ありがとう』



高「いえ、焼肉でいいっすよ」




駐車場へ向かう道中のエレベーターでAが高橋にお礼を告げると、いつも通り生意気な返しが返ってきた




『・・・・・奢らせていただきマス』



普段は生意気だが、引継ぎやら移動の際にAが鮫島に絡まれないようにしれっと気を配ってくれていた事は感謝に値する為、今回だけは可愛くない後輩に目を瞑る事にした






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ななサマ - 最高!騙されちゃう伊吹さん面白いし、私まで騙されちゃいました! (2022年5月3日 22時) (レス) @page18 id: 3d9458003a (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽ - とてもおもしろいです^^振り回される伊吹がかわいい(笑)また更新楽しみにしてます! (2021年3月29日 22時) (レス) id: 170640e9dc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年12月12日 0時

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