65：演技力 ページ16
.
―――――――――――
――――――――
――――
美容室に着いて席へ案内されたAちゃんの背後には美容師と共に志摩が立っていた
美「今日はどんな感じに？」
『あ―･･･えっと、、』
志「2cmくらい切ってもらって軽くシャギーを入れてください」
鏡越しにAちゃんへと話しかけた美容師さんの質問にすかさず志摩が答えて、美容師さんも少し動揺しながらもカウンセリングを進めていた
その様子を待合スペースで見守る俺
シャンプーへ向かったAちゃん(志摩)を見送った志摩(Aちゃん)がこっちに戻ってきて、俺の隣に静かに座った
座り方もいつもより男らしさがなく、志摩として不自然に見えない程度の立ち振る舞い
「隣にAちゃんが居るのに手も繋げないなんて･･･」
志「志摩さんと手を繋ぐ事になっちゃいますもんね(笑)」
「･･････うぅ〜･･･いい笑顔だけど、、、志摩なんだよなぁ･･･」
フフッと笑ったAちゃんの表情は絶対いつもならきゅるきゅるの笑顔なのに今は微笑む志摩で、相棒の笑顔を見れて嫌な気はしないけど複雑だった
――――1時間後
『ケツ痛ぇ･･･』
「Aちゃんの顔でケツとか言わないで！」
志「志摩さん、ありがとうございました」
『気にするな。』
美容室を出て3人で並んでいるとどこからかいい匂いがして、時計を見て立ち止まる俺に2人も立ち止まる
「丁度昼前だしお腹空かない？何か食べてく？それとも帰って何か作る？」
『あ―･･･そうだな、、、というかその前にトイレに行きたいんだけど』
「は！？ダメだよ！Aちゃんの身体に何しようとしてんの！？」
『いや、別に何もしねぇよ･･･』
志「外だと男女が一緒には入れないですし帰るまで我慢できますか？」
『まぁ、、今んとこ耐えれそうだけど』
「俺が一緒に入れば良くね？」
志「イヤに決まってるでしょ！早く帰りましょう」
そう言って志摩(Aちゃん)がAちゃん(志摩)の手を引いて早歩きし始めた後ろ姿を見ていると、2人がカップルみたいに見えて何か複雑な気持ちになった････
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 289人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ななサマ - 最高！騙されちゃう伊吹さん面白いし、私まで騙されちゃいました！ (2022年5月3日 22時) (
レス) @page18 id: 3d9458003a (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽ - とてもおもしろいです＾＾振り回される伊吹がかわいい（笑）また更新楽しみにしてます！ (2021年3月29日 22時) (レス) id: 170640e9dc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：狐 | 作成日時：2020年12月12日 0時
