51：頼って欲しい ページ2
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『ただいま―』
志「おかえり、遅かったな」
『残業が長引いちゃって･･･』
志「ふ―ん」
『････何ですか』
何か言いたげな志摩の視線にAが眉をひそめると二階から足音が降りて来た
「････おかえり」
『ただいま･･･』
いつもなら尻尾を振って抱き着いてくる伊吹が今日はずっと不機嫌で、原因が分からないAはその態度イラッとしてしまう
『何で怒ってるんですか』
冷蔵庫を開けていた伊吹にそう問いかけると、ソファーに座っていた志摩がテレビの音量をさりげなく下げた
『私が何か気に障る事してしまったんだと思いますけど何の事か分かりません。教えてくれないと謝る事もできません』
2人の喧嘩？らしい空気を初めて見た志摩は、Aが恋人にもハッキリ意見を言えるタイプなんだなと感心していた
それと同時に、伊吹が冷蔵庫を強めに閉めた音がリビングに響く
「何で俺に何も言ってくんない訳？俺は心配する事も許されないの？」
『････何言って･･･』
「Aちゃんが困ってるなら助けたいし力になりたいに決まってんじゃん！俺そんなに頼りない！？」
きっと伊吹は今日だけじゃなく以前からAの違和感に勘付いていて、それでも何も言わずにAが自分を頼ってくれるのを待っていたんだろう
でも結局Aが自分を頼ってくれる事は無くて、相棒である高橋は何か知ってるような雰囲気だった事も重なり不満が爆発
―バンッ！
すると一方的に怒りをぶつけられたAが勢いよくダイニングテーブルを叩きつけた
『貴方鮫島にロックオンされてますよなんて言える訳ないでしょ！！』
・
・
志「･･･は？」
伊「･･･へっ？」
Aは呆然とする伊吹をキッと睨んで、そのままの勢いで続けて口を開く
『2ヶ月前、鮫島から突然伊吹さんについて色々聞かれるようになって、当たり障りのない事だけ答えてたら段々質問がエスカレートしてきて毎日電話かかってきたりするし、挙句の果てには伊吹さんと-上手くいくように協力しろとか言い出して！！！』
興奮しながら捲し立てるAに志摩が慌てて声をかける
志「ちょっ、待て待て。お前が鮫島にストーカーに遭ってた訳ではないって事か？」
『違いますよ！狙われてたのは伊吹さんです！！』
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ななサマ - 最高！騙されちゃう伊吹さん面白いし、私まで騙されちゃいました！ (2022年5月3日 22時) (
レス) @page18 id: 3d9458003a (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽ - とてもおもしろいです＾＾振り回される伊吹がかわいい（笑）また更新楽しみにしてます！ (2021年3月29日 22時) (レス) id: 170640e9dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：狐 | 作成日時：2020年12月12日 0時
