心を乱す警察犬

42：番犬 ページ43

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結局高橋と共に九重も帰る事になり

ご馳走様でしたと丁寧に挨拶をして2人は帰って行った







『･････はぁ、、』


アルコールで顔を少し顔を赤らめたAが空の缶を集めながら溜息を吐くと、残ったピザをお皿に移している志摩が話しかける






志「まんまと誘導尋問に乗せられたな」



『伊吹さん素直すぎます』



志「まぁ相棒の事知りたいんだろうよ」







そうは言ったものの、志摩は以前から高橋が自分と伊吹に対して威嚇しているように感じており、今日それは確信に変わっていた



手伝いに来てくれていた高橋は、Aが居る時はサボった様にしていたが居ない時はしっかり作業をしてくれていた



その代わり伊吹や志摩に、Aとは結構飲みに行くのか、どんな会話をするのか等聞いてきた後志摩達が知らない仕事中のAを相棒目線で話していて

お前らは本当にAの事を分かってんのかと品定めしている様に感じると同時に、オモチャを取られたくない子供のようにも見えた









志「大型犬に懐かれる苦労は分かるよ」



『････ん？』







野犬の手綱を握る苦労を知る者として声をかけたが、Aは何の事か分かっていない様子だった





まぁ同じ大型犬でもそっちの犬は番犬だな









――･･･









テーブルの上が3人のお酒とお皿に纏められたピザやおつまみだけに片付いた頃

バタバタと階段を降りる音と共に、我が家の大型犬が駆け込んで来た




伊「ねぇねぇ！3人でこれしよ！！！」




『ゲームですか？』



伊「うん、マリオカート！」



志「居ないと思ったらそれ探してたのか」



伊「そっ！3人でワイワイゲームしたかったんだ〜♪」





子供のような笑顔の伊吹に呆れながらも

楽しそうにゲームをセットする後ろ姿を眺める志摩の口角は自然と上がっていた









『もしかしてまだ部屋片付いてないんですか』


伊「うん、その内やる･･･」


志「ゲーム探してまた散らかったんだろ」


伊「ん〜････大丈夫！」







服・靴・サングラス等仕事で使う物たちは綺麗に整理されている伊吹の部屋


その隅にあるダンボールに眠る漫画やゲームなどが整理される日はまだ遠そうだった









―――――――

――――

―･･･






伊「くっそー！もう一回！」


志「もう一回お願いしますだろ、負け犬」


伊「カッチーン！次は負けねぇ！」


『 zzz 』






翌朝3人はリビングで目覚める事になる





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