台本の無い関係

□ ご飯が喉を通りにくい ページ4

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―A side






「Aってお酒飲めるんだっけ？」


『飲めますよ〜』


「飲んでいいよ」



星野さんが微笑みながら差しだしてくれたお酒のメニューを受け取りながら悩む



『ん―･････でも明日朝から撮影だし、、我慢します』


「そう？モーニングコールしてあげよっか？」


『何それ心臓に悪い！(笑)』


「何でだよ(笑)」



寝坊や浮腫む事を懸念して、結局ウーロン茶を注文する事にした








―――――･･･





『何これ美味しっ！』


「ね、ほんと美味しい！」


『ずっと食べてられそうです(笑)』


「そんなAを俺はずっと見てられるわ」




気付けば頬杖をつきこっちを向いて微笑んでいた星野に、Aは思わず目を逸らし


『微笑みの爆弾やめてください』


と注意する







相変わらずこの人は人たらしだと実感した








「何、照れたの？」


『星野さん今めっちゃ意地悪い顔してますよ』


「いじめたい気分だからな」


そう言って目の前でニヤっと悪い顔をしている星野を見たら、全国のファンが卒倒するに違いない








―――･･･





「初めてAと会ったのって9年前だっけ」


美味しい料理を食べながらふと出会った頃の話をし始めた




『そうですね、ドラマでご一緒させてもらいました』


「あの頃のAは可愛かったな〜」


『おっと、シンプルに今をディスられている？』


「違う違う、今はどっちかというと綺麗になったなって」


『進化しました？』


「うん、凄く色っぽくなった」


『色気出てます？(笑)』


「この前映画でラブシーンってやってたじゃん」


『あ―･･･あれね、、』


ラブシーンの話は少し恥ずかしく出来れば避けたくて目を逸らしたが、そんなAを知ってか知らずか星野は話を続ける





「初めてやったラブシーンとはやっぱ全然違ったよ、進化してた」


『なら良かったです』


「嫉妬したもん、俺。何で相手役俺じゃないんだって」


『ハハ、さては星野さんお茶で酔ってますね？(笑)』


「Aには酔ってるかもしれないな」


『うわ、やめて(笑)』


「やめてって何だよ(笑)」


『おちょくってこないで下さいー』


「俺Aいじめんの好きだけど嘘は言わないよ」



微笑みながら真っすぐ見つめられると、褒められた恥ずかしさで顔が熱くなる





この人に今までどれだけの人がたらしこまれたのだろう




恐るべし、星野源





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