...54 ページ38
.
――――――･･･
伊「結局6年前の事件は、アイツが主犯格だったんだな。」
泣き疲れたAを仮眠室へと連れていき、コーヒーを飲もうとキッチンへ行くとソファーに座った伊吹が居た
志「計画ではSAT突入前に、ササクラ以外を射殺した後ササクラを連れて現金を奪い逃走するはずだった。だが仲間が人質を殺したせいで予定より早くSATが突入すると判断したササクラは、自分は素知らぬ顔で人質のまま保護された。実行犯の3人はササクラに多額の借金があって口車に乗せられたらしい。警察にササクラやエトリの事を話したら家族もろとも命はないと脅されていたから3人共口を割らなかった」
伊「クソ野郎･････6年間ものうのうと暮らしてたかと思うと虫唾が走る」
志「被害者家族にAが少年を撃ったと情報を流したのはエトリだが、ネットやマスコミに流したのはササクラだった」
伊「そのせいでAの家族は･････」
『････生きてますよ』
カウンターで話していた2人が振り返ると
少し目を腫らしたAが立っていた
伊「A！」
志「寝なかったのか」
『目が冴えてしまって』
そう言って少し笑ったAはキッチンへと入りコーヒーを入れ始める
伊「それより･･･生きてるって･････」
『････私の家族。生きてます。････心中はしましたけど、ギリギリ間に合いました。』
志「Aが････止めたのか？」
『はい。母が、全員を刺して自分も死のうと思っていたみたいなんですが、全員無事です。』
伊「そっか････良かった････」
『私が家族の人生から消える代わりに、生きていてくれてます』
志「消える････？」
『どんな事があろうと二度と会う事はない。私に家族は居ない。･･･生きていてくれるならそれで十分です』
伊「じゃあ今どこに居るかもわからないの･･･？」
『きっと海外だと思います。日本に居る限り、いつどこで情報が回るか分かりませんから』
志「そうか････」
『まぁ、エトリは私の家族が死んだと思ってたみたいですけど。それだけは奴の思い通りにならなかったです』
伊「Aちゃん･････」
『そんな暗い顔しないでください。この事に後悔は一切ありませんから』
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 679人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「志摩一未」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
狐(プロフ) - 佐原さん» とても嬉しいお言葉ありがとうございます＼(^^)／楽しんで頂けるよう頑張ります！ (2020年8月30日 21時) (
レス) id: a6b410efd0 (このIDを非表示/違反報告)
佐原 - 面白くて前編から一気に読みました！主人公ちゃんの過去フラグ……続きがとても楽しみです！ (2020年8月30日 13時) (レス) id: f7166a3ef5 (このIDを非表示/違反報告)
con(プロフ) - 瑠璃さん» ありがとうございます！修正しました！ (2020年8月27日 16時) (レス) id: 984b2836e2 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - 11の次、14になってます！ (2020年8月27日 14時) (レス) id: 9070337cc8 (このIDを非表示/違反報告)
con(プロフ) - hinano92さん» ありがとうございます(^^♪とても励みになります！今後も楽しんで頂けるよう頑張ります！ (2020年8月25日 19時) (レス) id: 984b2836e2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：狐 | 作成日時：2020年8月25日 13時
