蜘蛛女...2

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伊「A!!!!!!」






全速力で部屋に飛び込んだ伊吹の足が一瞬止まり、数秒遅れて追いついた志摩と共に目の前に広がる光景に背筋が凍る





伊「おい･･･嘘だろ････!!」


志「A!!!!!!」









駆け寄った2人の目の前には








部屋の隅で壁を背に座り込む 血だらけのAの姿









志「A！しっかりしろ！A！！」


伊「A起きろ！おい！起きろって！おい救急車急げ！！」



出血が酷いAをそっと寝かせ、傷口を押さえながら二人は必死に名前を呼び続けた









――――――――――

―――――――

――――




ー1週間後









桔「Aの様子はどう」



志「目を覚まさないままです･･･」




報告書を渡す志摩の表情は、この1週間暗いまま



志摩だけじゃなく、機捜全体がAの件で動揺している






桔「伊吹はどうしてる」


志「少しでも時間があると病院に」


桔「そう･･･」


志「じゃあ、俺もこれで。」


桔「お疲れ」









―志摩 side





Aは頭部に強く殴られた傷と、背後から撃たれたと思われる傷が肩、腹部、足に3ヶ所あり、動脈からの出血が止まらず救急車が到着した時点でかなり危険な程の出血量だった





ハムちゃんと成川の証言から分かったのは、Aは背後にいたエトリの仲間に2発撃たれ、その隙にエトリ達は2人を連れて井戸へと向かった事


そして現場の血痕を見る限り、エトリが2人を井戸へ落とした直後、Aは柱に身体を預けながら何とか立ち上がり部屋からエトリに向かって発砲したが、命中する事なく井戸の屋根に弾が当たった事


その後、頭部を殴られ再び身体に銃弾を受けた･･･









Aをこんな目に合わせたエトリも爆発に巻き込まれ、俺たちは怒りの矛先を失いAも未だ昏睡状態









あの時俺たちがもっと早く駆け付けていたら･･･




俺はまた間に合わなかった････









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