蜘蛛女...2

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『待て！成川！』



伊吹のような俊足を持ち合わせていないAだが、羽野麦を引っ張りながら走る成川にはすぐ追いつく事ができた





『動くな』



すぐに成川の腕を後ろで固め羽野麦を自分の背後にやるA





『羽野麦をこれ以上危険な目に合わせるな』



成「危険な目････？」



Aの言葉で、成川の力が少し抜けた瞬間





羽「えっ････！！」


―バタンｯ




振り返った瞬間、背後に居た羽野麦が停まっていた車の中へ引きずり込まれ、ドアが閉められた







ドア音がした瞬間、反射的にAは成川の手を放しバイクへと走り出した









――――――同時刻









志「落ち着いて聞け、伊吹」


伊「なーんだよ」


志「ハムちゃんが居なくなった。携帯が繋がらない。恐らくエトリに捕まった」


伊「･･････っ!!



放せ志摩!!」




志「待て!!!!Aが一緒に居る可能性が高い!!」



伊「A!?何でだよ!!何でAが!!」



志「連絡が取れないハムちゃんを探しに行ったAから、成川と一緒に居たところを保護したと連絡が入ったそうだ。その後応援が駆け付けた時には3人とも姿を消していた」



伊「何でAまで!!!」



志「防カメ映像から車に連れ込まれるハムちゃんらしき人物と、その車を慌ててバイクで追いかける人物が確認された。Aは冷静に状況を読める奴だ、きっと大丈夫だ。今はまず澤部って奴を探せ。そいつがこっちの事務所に来てるはずで、そいつが居場所を知ってる。



間に合わせるぞ。」





伊「･･･っ…うん、」


志「ＧＯ」









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