短・中 編２

モブ女の日常３ ページ28

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糸「椎名〜、それ終わったらこっちの防カメ確認してくれる？」


『は―い』





いつも通り、平和にモブとして黙々と仕事をこなしていた時





伊「失礼しま〜す」




伊吹さんがニコニコしながら入ってきたのが見えた






『(今日も刑事らしからぬ風貌で素晴らしいですね、主人公のようです！)』






糸「あれ、伊吹さん。どうしました？」



伊「ん〜？ちょっとね〜♪あ、居た居た」



『(普段ヘラヘラしてるのにいざ本気出すと足が速いってのもいいよね。うん。)』








モニターを見ながら頭の中で勝手に404を主人公にして刑事ドラマを想像していると、普段は糸巻さんの隣に立つシルエットが視界の端に見えているのに今日はそれが無い事に気付き、モニターから少し視線を外して向かいの糸巻さんを見る









伊「Aちゃん」





『っ！！？？？』





前に意識を向けていた瞬間に、隣から伊吹さんの声が聞こえて思わずビクッとなってしまった







伊吹さんは、そんな驚く？！と笑いながら休みで空席となっている隣の席へ座り、じ―っとこっちをガン見している







『････････あの、、何でしょう･･･』







もしかしていつもチラ見してたのがバレた？？



脳内で勝手に404の刑事ドラマ作ってごめんなさい、



コンビの絆を見たいがために、何度も危険な現場に行かせて怪我とかさせちゃった事もありますごめんなさい(脳内で)









伊「飲みに行かない？」





『･･････へっ！？？？』





伊「俺Aちゃんと仲良くなりたいの♪」





『････え、、、私･･･ですか？』








この日、私のモブ人生が一変した








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――――･･･








伊「･･･何でこうなんのさ！」








志「お前1人だとAさんが大変だろ」


九「伊吹さんには任せられませんから」





伊吹さんに連れられて訪れた居酒屋には、既に志摩さんと世人が居ていつの間にか一緒に呑む事になっていた





志「ごめんねAさん、･･･伊吹と2人が良かったかな？」



斜め向かいから少し困った表情でそう尋ねてくる志摩さんは、普段伊吹さんと話す時とは違いとても優男な雰囲気を醸し出していた




『あっ、いえ、そんな！むしろ私がお邪魔しちゃってすみませんって感じです･･･』




伊「ねぇ志摩、なんか猫被ってない？」



志「被ってない。俺は普段からこうだ」





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