短・中 編２

モブ女の日常１ ページ26

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私の名前は椎名A





だけど私に名前なんてものは必要ないのである。









ここは芝浦署1機捜分駐所内にあるスパイダー班の部屋





映像解析等を専門的に行っており、私は班長である糸巻さんの向かいの席でモニターに隠れながら黙々と仕事をする日々だ



そして今日もまた、糸巻さんの元へ多くの機捜隊員が訪れるのをモニター越しに観察する









伊「て事でダッシュでお願いできる〜？」


志「忙しいのにすみません」






今糸巻さんに話しかけている彼らは、4機捜の志摩さんと伊吹さん





その見た目や言動からもチャラついて見られがちで「犬」等と揶揄される伊吹さんだけど、相棒である志摩さんに絶大な信頼を置いているのが見ていれば分かる。



そして志摩さんも、暴走しがちな伊吹さんの手綱を握りながらも伊吹さんの才能を誰よりも理解して上手く計算しながら立ちまわっている。







何だかんだ凄くバランスの取れたコンビ、それが404号車の2人









私が今最も推しているバディである。








1つ勘違いして欲しくないが、私は腐女子ではない


ただ純粋に2人組が好きなだけだ









今まで色んなバディを見て来たけど、こんな素晴らしい2人組は他にない







数あるバディ物のドラマや映画を網羅した私が言うのだから間違いない









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K side









九「つまり、404の2人を陰から厭らしい目で見て妄想していると」



『違う！何でそうなるの！？私はソッチ系女子じゃないし、くっつけたい訳でもないよ！』



九「じゃあ何」



『相棒同士の信頼関係と絆って素敵じゃんか！』








俺の目の前で、熱く語るこの人はスパイダー班の刑事で、俺の幼馴染





まぁ幼馴染と言っても俺が子供の頃の話で彼女はすぐに関東に引っ越して以来会っておらず、4機捜に配属されて再会したから、大人になった彼女がどんな人間なのか分からなかった


再会して何度も飲みに行くようになり、彼女の趣味がバディ物のドラマや映画を観る事だと知って最初の内は何も思わなかったけど、聞けば聞く程俺の想像以上の熱量で語り出しもはやその愛が癖であると理解したのは最近になってからだ


所謂腐女子と呼ばれる女性では無く、シンプルにバディ関係や相棒の絆に憧れやときめきを感じるとの事。




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