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「同じ造りだし使い勝手分かるよね。これ、ちょっとデカイかもだけどわりと綺麗だから」
『うん、ありがとう…』
「中の物は好きに使ってくれていいから。…あ、メイク落としとか無いわ。買ってくる?」
『あっ、クレンジングシート持ち歩いとるけん、大丈夫!ありがとう』
もう確認することは無いはずだけど優太くんが出て行かんけん、恐る恐る『……生着替え?』って聞くと、「ごめん!ボーッとしてた」って慌てた表情でリビングへ戻って行った。
シャワーを浴びて身体を拭いて、優太くんの貸してくれた部屋着を着ると、言われた通りちょっとだけ大きい。着られてる感は否めん、って感じ。
そのままリビングに戻ると、「やっぱちょっとデカイね、可愛いけど」ってラッキー褒め言葉がついてきた。すっぴんなのにラッキーや。
「髪乾かしてこなかったの?」
『あぁ、ドライヤー借りるの、申し訳なくて』
「全然いいのに」
『や、全然!家でもびちょびちょで寝る時あるけん!…あっでも頭びしょ濡れで寝るのも申し訳ないか…』
「別にいいけどそのまま寝たら風邪引くっしょ」
『や…風邪なんてめったに…』
「そのめったに来ねえのが明日来たらどうすんの」
『……。』
優太くんには口喧嘩で勝てる気がせん。
「俺が乾かしてもいい?Aちゃんの髪」
『…へ?』
やばい。間抜けな声パート2してしまった。
「やってあげる」
優太くんは洗面所からドライヤーを持って来てソファに腰掛け、その横のコンセントに刺した。
私はソファの下の床に座る。
あったかい風と優太くんの顔に似合わない大きな手が私の頭を撫でる。
こんなこと男の子にしてもらったの、初めてや…
今までの彼氏にも、してもらったことなかった。
…優太くんは、私の初めてをいっぱい掻っ攫ってく。
「はい、どうよ」
『すごー!はや〜!美容院みたいやった』
「なんか嬉しそうな顔?」
『うん、うれしかった!』
後ろの少し高いところに座ってる優太くんを振り返ると、乾かしてくれた髪を撫でて、「腹減った」って言った。
冷蔵庫に何かあれば適当にご飯作れるかも!って思ったけど本当に何にもなくて、卵と冷凍してあった白いご飯しか発掘できなかった。
チャーハンとオムライスどっちがいい?って聞いたら「今はチャーハンの気分」って言うから、卵と塩胡椒だけの即席チャーハンを作ると、「うまっ!天才?」って煽ててくる。
宿泊代ぐらいにはなったかな。
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まいど!(プロフ) - rryさん» コメントありがとうございます♡更新頑張ります♡ (2021年11月19日 17時) (レス) @page45 id: 54b71304ec (このIDを非表示/違反報告)
rry - ゆたくん推しです、作者さんもこの作品も最高です!これからも作者さんのペースで頑張ってください!! (2021年11月18日 22時) (レス) @page45 id: 7243f08c85 (このIDを非表示/違反報告)
まいど!(プロフ) - めめさん» とっても嬉しいコメントありがとうございます…泣♡ひゅうがくんとももう少し絡められるように頑張りますね!!毎日のお楽しみを沢山提供できるように更新頑張りますので引き続き楽しんでくださったら嬉しいです♡ (2021年11月17日 21時) (レス) id: 54b71304ec (このIDを非表示/違反報告)
めめ(プロフ) - ひゅうがくん推しでしたが、俄然ゆうたくん推しになってます!更新楽しみにしてます!!毎日の楽しみがYouTubeとこの更新です!笑 (2021年11月17日 21時) (レス) @page38 id: 2d1f4b7547 (このIDを非表示/違反報告)
碧(プロフ) - 葵さん» 嬉しいですー♡温かいコメントありがとうございます!優太くんの沼は一度ハマったら抜け出せませんよね…♡ (2021年11月13日 11時) (レス) id: 54b71304ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まいど! | 作成日時:2021年11月10日 23時