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お姉さんがもう一度カーテンを開けようとすると、向こうで反対に引っ張っている。
「もういい！それで、いい！」
切羽詰まったその声は、いつもの余裕綽々のギョンスさんからは考えられない声だった。
ドレスに会う靴とバッグ、アクセサリーまでコーディネートしてもらい、やっといつものカジュアルな洋服へ戻る。どっと疲れた。そして今も、どうしてここにいるかよくわかってない。
丸い椅子に腰かけて天井を見る。照明でさえシャンデリアみたいで抜け目のない高級感。
コツコツと革靴が床を蹴る音が近付いてきて、すぐ近くで音が止み、ギョンスさんが隣に腰を下ろした。
「あの、」
「ん？」
「何ですか…これ」
「プレゼント」
大きな紙袋が２つ、私の目の前に置かれた。袋の中は覗かなくてもなんとなく分かる。でも、どうしてこれをプレゼントされるかは分からない。
「必要なときがきたら、着るといい」
「…そうじゃなくて」
脱ぐときにちらっと見た値札。その数字の羅列は見たことがなくて理解に苦しんだ。そしてそれを、惜しみなくプレゼントするギョンスさん。
「何ですか？こんなの貰えないです」
「どうして？」
「その…こういうの困ります」
「うん、だからどうして？」
「意味が分からないからです。こんな高級なもの私が貰ったってどうしようもないし勿体ないし、もしこれで私の心を動かそうなんて思ってるんだったら大きな間違いです」
２つの袋をギョンスさんに突き返す。お店の隅で静かに待機していた黒服が一歩動いた。
私がお金がないことを知っていて、自分の財力でどうにかしようなんて可笑しい話。好意をお金で買うなんて普通じゃない。私には、こんなものをタダで貰う義理もない。ギョンスさんが普段何をしていて、何を考えて、どうして私に拘るかも、何一つ分からない。
怖い。
いつか"お金がない"という弱味を利用されそうで不安。
ギョンスさんは２つの袋をじっと見て、また私に差し出してきた。
「これを僕が貰うなんて、それこそ勿体ない」
「………」
「悪いけど、僕はお金の使い方を誰よりも知っている。これが無駄じゃないことも全部分かってる」
淡々と響く低い声。
「楽しみにしてる」
ギョンスさんが黒服を見て頷くと、黒服は深く頭を下げ私から袋を預りお店から出ていく。ギョンスさんも立ち上がり、こっちに手を差し出した。
微笑むギョンスさんに不覚にも気持ちが高鳴り、私はその手を取らず自力で立ち上がった。
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こむ(プロフ) - ひなさん» ツイッターですが、してないんです〜！なんだか手に余してしまいそうで……でもそう言っていただけるのならいつか作ってみたいなぁ〜と思いました(*^O^*)その際は是非フォローお願いしますね！！笑 (2018年6月10日 14時) (
レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - ひなさん» ひなさま(´；ω；`)めっちゃ嬉しいです〜(´；ω；`)そんな風に言っていただけるとは…ベッキョンお待たせしました！ご期待に添えることはできましたでしょうか(*^^*)？こちらこそ、いつも読んでくださるひなさまが大好きですよぉ〜！本当にありがとうございます！！ (2018年6月10日 14時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - ウラツク離れしている作者さんがいる中で、更新してくださるこむさんが大好きです、、！いつもステキなお話ありがとうございます（ ; ; ）質問なのですが、こむさんはツイッターをしていらっしゃったりしますか？お話のアカウントがあればフォローさせて頂きたいです！ (2018年6月6日 18時) (レス) id: c290ea6bde (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - こむさんのお話大好きすぎます（ ; ; ）終わってしまったのが悲しいです、、、（ ; ; ）いつもベッキョンのターンを今か今かと待っていたので、最後にきて本当に嬉しかったです、、！ (2018年6月6日 18時) (レス) id: c290ea6bde (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - さあやさん» コメントありがとうございます！(*ToT)嬉しいです〜！セフンのお話の続き、思ってたのと違うし長い！ってなりそうなんですけどそれでも良いですか…？(´；ω；`) (2018年6月6日 18時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こむ
| 作成日時：2018年5月4日 20時
