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第8話
リップを塗り直し、乱れた髪の毛を整える。背中を鏡でみて、化粧室をあとにした。店長が私に気付いて笑いながら近寄ってきた。
「それにしても…いつ婚約者になったの？」
「だから…知らないですって。多分、助けてくれたんです」
「助けてくれた？」
「知らないおじさんがすごい寄ってきて…」
「え、ごめんね、僕が近くにいれば」
「そうですよ。そしたらこんな恥ずかしい思いもしなかった」
婚約者って、あれ？みたいな感じで色んな人に挨拶されて媚を売られて質問を受けて、とにかく大変で恥ずかしかった。違います！というとギョンスさんの面子に関わるから否定もできなくて曖昧に笑うだけ。そしてお手洗いに逃げてきた。
「んー…、戻りたくないなぁ」
「もうすぐ終わると思うけどね。挨拶残ってるみたいだからあと少し、がんばって！ド・Aさん」
「店長…ネクタイ締め上げますよ」
会場はまだまだ盛り上がっている。ビジネスチャンスに繋がるなぁって、店長は沢山の名刺をトランプみたいに扱うから慌てて隠した。
そして最後に、ギョンスさんの短く簡潔な挨拶で幕を閉じた。クロークで羽織りを受け取り店長とホテルを後にする。トラックはバイトの子が取りに来てくれていた。
エントランス前には奥さんが乗っている車が着き、こっちに手を振った。
「あっ、お迎えですか？」
「うん、Aちゃんも」
「いやいや、わたしバスで帰りますんで」
「え、ダメだよ、乗りな？」
奥さんも、うんうんって頷いてる。それじゃあお店まで…って頼もうとしたら肩をトントンと叩かれた。振り返るといつもの黒服さん。
「A様は我々がお送りします」
「…はっ？いや、いいです結構です」
「おぉ、さすが婚約者。扱いが違う」
「ちょっと店長！」
黒服にこちらです、と手で促される。構わず車に乗ろうとすると店長がそれを阻止した。味方がいない。結局黒塗りの高級車の後部座席に入ることになった。
でも、なかなか発車しない。
キョロキョロ周りを見渡して運転手さんに声をかけようとしたら、ドアが開いた。
「お降りください」
はぁ？どんな冗談？面白くない。まさか、家につきましたとか言うんじゃないよね。
仕方なく言われた通り降りるとそのままホテルに誘導される。嫌な予感しかしなくて、振り切って帰ろうとすると先を読まれているのか何人もの黒服が行く手を阻む。
退路を絶たれた私は最終的に、ある部屋の扉の前で待たされることになった。
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こむ(プロフ) - ひなさん» ツイッターですが、してないんです〜！なんだか手に余してしまいそうで……でもそう言っていただけるのならいつか作ってみたいなぁ〜と思いました(*^O^*)その際は是非フォローお願いしますね！！笑 (2018年6月10日 14時) (
レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - ひなさん» ひなさま(´；ω；`)めっちゃ嬉しいです〜(´；ω；`)そんな風に言っていただけるとは…ベッキョンお待たせしました！ご期待に添えることはできましたでしょうか(*^^*)？こちらこそ、いつも読んでくださるひなさまが大好きですよぉ〜！本当にありがとうございます！！ (2018年6月10日 14時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - ウラツク離れしている作者さんがいる中で、更新してくださるこむさんが大好きです、、！いつもステキなお話ありがとうございます（ ; ; ）質問なのですが、こむさんはツイッターをしていらっしゃったりしますか？お話のアカウントがあればフォローさせて頂きたいです！ (2018年6月6日 18時) (レス) id: c290ea6bde (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - こむさんのお話大好きすぎます（ ; ; ）終わってしまったのが悲しいです、、、（ ; ; ）いつもベッキョンのターンを今か今かと待っていたので、最後にきて本当に嬉しかったです、、！ (2018年6月6日 18時) (レス) id: c290ea6bde (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - さあやさん» コメントありがとうございます！(*ToT)嬉しいです〜！セフンのお話の続き、思ってたのと違うし長い！ってなりそうなんですけどそれでも良いですか…？(´；ω；`) (2018年6月6日 18時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こむ
| 作成日時：2018年5月4日 20時
