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長い睫毛が揺れた。そして気づく。
これは現実、Aちゃんは本物。
俺は起きた、この距離はけっこー危ない。
「うわっ、ごめっ…ってぇ」
距離を取ろうと後ろに下がると自分の靴を踏んでバランスを崩して後ろに尻餅をついた。寝起きに効く１発。めっちゃいてぇし、ダセェしはずいし、寝惚けてた。
Aちゃんを呼んだのは他でもない俺だよ！
『会いたくて死にそう』って送ったの、俺だよ！
Aちゃんが代わりに鍵を閉めて、手を伸ばしてきた。それを掴むと引っ張って起こしてくれる。
「また怪我が増えちゃうよ」
「あーもう歩けないー」
「ウソつきめちゃくちゃ歩いてるじゃん」
小さな俺のワンルーム。この前みたいに逃げ込んだんじゃなくて、ここへ呼んだと思うと無性にソワソワしてしまって、ぐちゃぐちゃの布団を急いで正す。
Aちゃんはソファに座って、こっちを振り返る。
「傷、どんな感じ？痛い？」
「いや、もう塗り薬だけでいーってさ」
「よかったぁ…。本当にごめんね」
目も顔も伏せてしんみりと呟くから、なんだかこっちも申し訳ない気持ちになってくる。
「言ったでしょ？これはおとこのくんしょー」
へへ、と笑ってみたけどAちゃんは全然笑わなかった。
「んー…」
「私のせいで大怪我して謹慎になっちゃって…」
どうしたもんか。また責任を感じてるんだろうか。Aちゃんは悪くないのに。すべてはあの頭がおかしい男が悪いし、俺は俺でなかなか勇敢だったと思ってるから。
隣に座ってツンツンと丸い頭をつつくと、ゆっくり顔を上げた。
「Aちゃんはなーんにも悪くない」
反対に俺がアイツを焚き付けてしまった部分も大いにあると思うし、Aちゃんは完全に被害者だ。
Aちゃんはその丸い目で俺の顔をじっと見て、ぷっと笑いだした。
「え？なんだよ」
「寝癖がすごくて」
「あ、寝癖？」
Aちゃんの手が伸びてきて、俺の寝癖を撫で付けた。その目線は寝癖を捉えてる。口には笑みを浮かべて。
「助けてくれて本当にありがとう」
全神経が頭に集中してるみたいだった。
もう喉まで出かけてる言葉を飲み込むことに必死。
「か、顔洗ってくる…」
やっと飲み込んで、詰まる喉から出た声は情けないくらい小さくて、手を払い除けて洗面台の前に立つ。ぴょんぴょん跳ねてる寝癖は、一回水で濡らしたくらいじゃ直らなかった。
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りんご(プロフ) - 正しい…から引き続きこちらも再度読み返ししました^^*やっぱり面白かったぁーー！！^^* (2019年9月26日 23時) (
レス) id: 468b4d31bd (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - arikuiisexoxoさん» お返事遅くてすみません(T-T)最後までありがとうございました〜！ベクが甘めなだけに塩女子でしたね笑 わぁ…もっとミンソク出せばよかった…(´・ω・`)てか面白そうですね、その番外編！どこで読めますか？笑 私なりに書いてみますね！ありがとうございます^^！ (2018年5月18日 20時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - シオンさん» お返事遅くなってしまってすみません(ToT)最後までありがとうございました！！シオンさまが惜しみ無くそんな言葉をかけてくださるのでもうわたし天才になった気分です(*^O^*)笑 わたしこそしあわせです！ありがとうございました！ (2018年5月18日 20時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
arikuiisexoxo(プロフ) - 最後まですごく面白かったです~塩な主人公ちゃん好きですw たまに出てくるミンソク先輩が好きです(やっぱりしうぺん笑) 番外編でシウミンを預かるベクカップル見たいのと、シウミンがベクめっちゃ好きですそれにヤキモチやくミンソクみたいです。 (2018年5月8日 7時) (レス) id: e6ce84a282 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - お疲れさまでした！やっぱり天才さまですねしあわせです (2018年5月7日 22時) (レス) id: ad21636354 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こむ
| 作成日時：2018年4月2日 20時
