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第12話
あれだけ唐突に私の恋心を引っ張り出してきたくせに。全然楽しくない。気まずいからじゃない、ただただこのデートはつまらない。レイ君ともあろうものなら、絶対に楽しくて女の子を喜ばせるようなそんな素敵なデートを演出できるはず、そう断定してた。なのに、なに？
待ち合わせに指定された駅へ行くと、色んな待ち人がいるなかでただ座って待ってるだけなのに一際目立つイケメンぷりを発揮しているレイ君を見つけた。その姿を見ただけでドキドキして、心臓の音で誰かが祭りを始めそうなくらいだったのに、今じゃ死ぬ寸前くらい落ち着いてる。
目の前にいるのに、まったく私が見えていないようでスマホでゲームをしてる。ここはそれなりおしゃれなカフェで、飲み物も頼んであるのに口をつけることもない。もちろん会話もない。これがレイ君の素敵なデートというならばやっぱり私にはレベルが高すぎる。
「あの…」
さすがに耐えられなくて声をかけると、やっとこっちを見てくれた。
「ん？」
「いや…なんで今それするの？」
「え、あ…しちゃだめなの？」
「……」
「ごめんね、僕デートしたことなくて」
「え？」
嘘だ。あんだけ色んな人と関係を持っておいてデートしたことないとか、じゃあどうやってベッドまで持ち込むんだよ。説明がつかないよ。
「今までどうやって女の子と遊んでたの？」
「う〜ん、しばらく女の子と遊んでないから忘れた」
これも嘘だ。あんなに性に奔放で女の子大好きなくせに。
「だからAちゃんの好きにしていいよ〜」
「…は？」
「何がしたい？」
誘ってきたのあなただよね？なのに、そうくる？全く読めない。この人の考えてることが分からない。なんでこんな人好きなんだろうって少し冷静になる。
「レイ君は、何がしたいの？」
「んー、何だろう、買い物とか？」
「今からじゃなくて、レイ君は何がしたいの？何で私を呼んだの？」
「…え？」
「普通のデートがしたいっていってこれ？なに？ただ違う言い方なだけで結局いつものようにえっちの誘い？」
「……」
「意味がわかんない、フッた相手をデート誘うとか本当に、ふざけてるよ」
言い終わって、周りの視線が自分達に向いてることに気づいた。レイ君も、いつものような雰囲気ではなくてどこか真面目な顔つきをしていた。恥ずかしい。
少し間が空いて「出よう」と私の手を引いて足早に店を出た。結局レイ君が頼んだ飲み物は一滴も減ることがなかった。
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こむ(プロフ) - ひなさん» 遅くなってスミマセン！コメントありがとうございますー！わーん( ；∀；)嬉しさ爆発です！！続編できるの、時間がかかるかもしれないですが…(*´ω｀*)やる気出ました！ありがとうございます！ (2018年1月21日 14時) (
レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 執事セフンたまんないです！きゅんきゅんがとまりません( ；__；)また続編よみたいです、、！ (2018年1月14日 2時) (レス) id: c290ea6bde (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - ジュンミさん» はじめまして！めっちゃ嬉しいお言葉ありがとうございます！！そんな風に思っていただけるなんて感無量です！いつかお答えできるように進展させようと思います、脳内で！ (2017年12月17日 23時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
ジュンミ(プロフ) - はじめまして！すごく好きなお話です！！セフン との話長編で読みたいです！！！！！ (2017年12月11日 0時) (レス) id: 02379d08bf (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - シオンさん» ありがとうございます！そのお言葉をいただけることがもうスーパー嬉しいです！！ (2017年12月10日 1時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こむ
| 作成日時：2017年11月21日 0時
