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私が１個作る間に３個ペースでセフンが作っていき、最後の１枚もセフンの手に渡った。納得いかない。次にフライパンを火にかけようとしたけど火がつかない。何度もやっていたらセフンが割り込んで瞬時に火をつけ餃子を並べていく。呆気にとられていたらいつまにか蓋をしていた。
「あーもう、私がやりたかった…」
「お嬢様、人はすぐには変わらないし成長もしません」
「…え、なに？」
「いいですか。お嬢様は１人じゃ何もできません」
何を言い出すのかと思えば言われたくないことナンバーワン台詞。上から私を見下ろして淡々と続ける。
「この現状を嫌がってるみたいですけど、どうしたって無理なんです。お嬢様はずっとお嬢様です。足掻くのをやめて受け入れてください」
「なんでそんなこと言うの？１人でできるようになりたいって間違ってるの？」
「いいえ、それは間違っていません。ただ自分が何もできないことを理解して受け入れなければ成長しません」
「何もできないことないし…」
「お嬢様は俺がいないとダメなんです」
そう言い終わって蓋を取る。ぶわっと湯気が一瞬舞い上がり一緒に美味しそうな匂いがした。焦げ目をつけている間に大きな皿を準備してフライパンを一気にひっくり返して餃子を皿に移した。その手際のよさに、またも感心させられる。
「お嬢様にこれができますか？」
「……でき」
「できません」
「……」
「見てください、これお嬢様がつくったやつです。美味しそうですか？」
「…うん」
「具、飛び出ちゃってますけど」
具が多い餃子はいつの間にか破れていて中身が飛び出していた。美味しそうには見えない。それを食べてみる。
「美味しいですか？」
「…………」
「味付け、してませんよね」
「……うん」
「お嬢様は１人じゃ何もできないんです」
お肉は固いし味があんまりしない。ちゃんとレシピを見てやったはずなのにどうしてこうなっちゃうんだ。センス全然ないじゃない。畳み掛けるように私を責めるセフンは、どこか誇らしげな顔をして言う。悔しいけれどそうだと思う。努力をしてきたなんて嘘もいいところだ。ただ与えられるものを嫌がっていただけ。私は１人じゃお茶も淹れられないし買い物も行けない料理もできない。させてももらえない。
「だから俺に任せてください。それが俺の仕事です」
突っ立っているだけの私。効率よく片付けと準備をして、二人分の餃子のタレまで用意したセフン。何もできないと思い知った。
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こむ(プロフ) - ひなさん» 遅くなってスミマセン！コメントありがとうございますー！わーん( ；∀；)嬉しさ爆発です！！続編できるの、時間がかかるかもしれないですが…(*´ω｀*)やる気出ました！ありがとうございます！ (2018年1月21日 14時) (
レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 執事セフンたまんないです！きゅんきゅんがとまりません( ；__；)また続編よみたいです、、！ (2018年1月14日 2時) (レス) id: c290ea6bde (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - ジュンミさん» はじめまして！めっちゃ嬉しいお言葉ありがとうございます！！そんな風に思っていただけるなんて感無量です！いつかお答えできるように進展させようと思います、脳内で！ (2017年12月17日 23時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
ジュンミ(プロフ) - はじめまして！すごく好きなお話です！！セフン との話長編で読みたいです！！！！！ (2017年12月11日 0時) (レス) id: 02379d08bf (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - シオンさん» ありがとうございます！そのお言葉をいただけることがもうスーパー嬉しいです！！ (2017年12月10日 1時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こむ
| 作成日時：2017年11月21日 0時
