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今すぐこの地面の上でのたうち回りたい。でも外だから我慢して、ちょっとアパートの周りを走って、全速力で先生の前に戻ってきた。ペカペカした顔でスマホを見せつけると、先生は手を叩いて大声で笑っていた。そのデカすぎるリアクションも可愛くて見てるこっちが元気が出るから大好き。
「お前……ほんっとギャップすごいな」
「先生こそ鬼とは思えない笑い方」
「だってそもそも鬼じゃないもん」
「わ、私だってそもそも悪い子じゃないもん」
「知ってるよ。で、どっちがどうする？」
「あ！私の読み取って！」
最近大学でこのやり取りばっかりだから慣れてる。すぐにIDを表示して先生に見せると、先生も慣れた手つきで登録してくれた。
「もう大学で友達できた？」
「うん。同じ学部の子ばっかりだけど」
「よかった。サークルとか入った？」
「んー、勧誘いっぱいされたけど入らない」
「なんで？」
「私そんなに人と集まるの好きじゃないし」
私のスマホに先生の連絡先が追加された喜びは、大学を合格したときより大きいかも。喜びの勢い余ってその場で先生に電話を掛けたら、先生は『なんでだよ』って笑いながらも取ってくれた。目の前でお互いを見ながら電話する、こんなにおかしくて幸せなことを先生と出来るなんて。この世に生まれ落ちて良かった。
「人と集まる時間があるならそれを先生との時間にしたい」
だってそうだよね？生産性のない時間を過ごすより、何もしないでも、同じ空間にいるだけで幸せを無限に生む先生と一緒に過ごす方が何百倍もいい。言いながら自分で納得した。
「……そうは言っても、みんなでわいわいくだらない事して笑うのも楽しいよ？」
電話からは少し遅れて聞こえてくる低くて優しい声。
大好きな先生の声が二倍になって最高だ。
「先生と一緒にいるより楽しい事ない」
「あはは、いつまでそう思ってくれるんだろうね」
「え？ずっとだよ」
至極真面目な顔をして言い切ると、先生は私をじっと見つめたあと、ふっと力なく笑って軽く俯いた。
「……何にも知らないままでいてほしいよ」
顔がはっきり見えないから、どんな表情で、どんな意味があるかすぐに察す事ができない。唯一わかるのは、私が伝えたい気持ちと裏腹に先生の声は少し寂しそうだってことだ。
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こむ(プロフ) - 花さん» ありがとうございます！パスワードがかかった作品は公開終了となっており、お教えしておりません。すみません！ (2021年10月5日 20時) (
レス) id: fd99a38d2e (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - そらぬこさん» 攻防のときから！長らくお付き合いくださりありがとうございます！このあとの話も更新しましたので、まだお付き合いいただけるようであれば、ぜひ読んでくださると嬉しいです！ありがとうございますー！ (2021年10月5日 20時) (レス) id: fd99a38d2e (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - omatsuさん» 遅くなってしまい申し訳ありません…。最高のひとことをありがとうございます！ (2021年10月5日 20時) (レス) id: fd99a38d2e (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - よーこさん» よーこさんありがとうございます！めちゃくちゃ遅くなってしまいすみません。あたたかいコメントに胸が熱くなりました；； (2021年10月5日 20時) (レス) id: fd99a38d2e (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - ギョンちゃんさん» 大変遅くなってしまいましたが、こちらこそ読んでくださってありがとうございますー！ (2021年10月5日 20時) (レス) id: fd99a38d2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こむ
| 作成日時：2019年10月16日 19時
