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布団から慌てて抜け出しドアを開けるとびっくりしたお父さんが、ビニール袋を差し出してきた。
「どうした慌てて……」
「いつ！？」
「え？」
「いつ来たの！？」
「たった今……」
「まだいる！？」
「さぁ〜、もう帰っちゃったんじゃ…あ、おい」
お父さんから袋を奪い取って玄関まで走った。
『あんまり遠くに行くなよー！』とだけ釘を刺され、まともに返事もせずに階段をかけ下りた。
いつも先生、お店を出たらどっちに行くっけ！？
先生の家の方向って……
階段を降りるとお店の裏に出る。通りまでの短い距離も走って、先生がいつも帰る方を見た。夜道には誰もおらず、車が１台通っただけ。
やっぱり、もう帰っちゃったよね。
落胆して踵を返したとき、お店の前で壁に背を預けて立っている背の高い人がいるのに気付いた。キャップをかぶってたけど大きな目は隠れきれない。
目が合うとにこっと笑って真っ直ぐ立つ、チャニョル先生。
「あっ、せん」
「やっぱり出て来た」
「えっ……あ」
手にしているチャニョル先生からの差し入れ。私はまんまと誘き出されたらしい。途端に恥ずかしくなってお店の裏に隠れると笑いながら覗き込んできた。
「隠れないで出て来い」
「……」
まんまと誘き出されて、思い通りで悔しいけれど、誘き出そうとしてくれて嬉しい。ご飯のあと私のところに来てくれてすごく嬉しい。
ゆっくり先生の前に出て、許可も取らずに勝手に抱き着いた。
「おかえり先生」
ぶかぶかのパーカーを着てる先生。よかった、普段着だ。
「ちゃんと勉強してた？」
「……」
「先生のお願い叶える気ある？」
「それはめちゃくちゃあるけど……今日は休み」
「休み？なんで？」
何でって、チャニョル先生の誕生日だし……
「ずっとモヤモヤして集中できないから……」
「……」
「先生、担任とどこで何食べた？何話したの？プレゼントもらったりした？いい感じになった？」
先生に抱き着いたまま顔を見上げると、先生は私から視線を逸らして遠くを見た。
「なっなに！もしかして本当に？」
「え、いや違うけど」
「じゃあ教えてよ今日のこと全部！」
「んー…。Aが気にするようなことは」
「ある！どんな理由があろうと先生が私以外の人と誕生日にご飯に行ったりするだけでめちゃくちゃ気に！なる！の！」
訴えるように声を張り、足で地面を叩く。
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こむ(プロフ) - 花さん» ありがとうございます！パスワードがかかった作品は公開終了となっており、お教えしておりません。すみません！ (2021年10月5日 20時) (
レス) id: fd99a38d2e (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - そらぬこさん» 攻防のときから！長らくお付き合いくださりありがとうございます！このあとの話も更新しましたので、まだお付き合いいただけるようであれば、ぜひ読んでくださると嬉しいです！ありがとうございますー！ (2021年10月5日 20時) (レス) id: fd99a38d2e (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - omatsuさん» 遅くなってしまい申し訳ありません…。最高のひとことをありがとうございます！ (2021年10月5日 20時) (レス) id: fd99a38d2e (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - よーこさん» よーこさんありがとうございます！めちゃくちゃ遅くなってしまいすみません。あたたかいコメントに胸が熱くなりました；； (2021年10月5日 20時) (レス) id: fd99a38d2e (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - ギョンちゃんさん» 大変遅くなってしまいましたが、こちらこそ読んでくださってありがとうございますー！ (2021年10月5日 20時) (レス) id: fd99a38d2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こむ
| 作成日時：2019年10月16日 19時
