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授業が終わるとざわざわし始める教室内。先生は終わったあとに教壇で荷物を纏めてから教室を出ていった。この後は帰りのＨＲだけ。
「今日どうするー？」
ユラちゃんがこっちを向いた。慌ててノートを閉じる。
「図書室行く？」
最近はこの四人で図書室で受験勉強に勤しんでいる。
「行く……」
「あ、俺ちょっと先生に質問してから行く」
「何の教科？」
キムジョンインの言葉に全員が反応した。
「え、物理」
そこで特に私が反応した。
「わ、わ、私もある、そう言えば」
「え？」
「一緒に行く」
そう言えばキムジョンインはちょっとの間を置いて『じゃあ行こ』と受け入れてくれた。でも思えば、ここはスルーすべきだった。
『あんまりくっつくなよ』
ちょっと拗ねた顔をした先生を思い出して、頭を抱えた。
・
「ねぇA」
「ん？」
「本当に質問あるの？」
職員室のドアの前で、キムジョンインが改めて聞いてきた。それは『どーせ会いたいだけでしょ』という意味だとおもう。
「あ、ある」
ないよ。
ないから、キムジョンインと同じところ！って演技するつもり。
職員室に入ると、マグカップで何かを飲みながらデスクに座るチャニョル先生がいた。職員室にずっといるのも珍しい。
私が職員室に入って来て『呼び出しか？』と失礼なことを言う先生もいるけど、気にせずチャニョル先生に近づく。
私たちに気付いてマグカップを置いた。
そして交互に大きな目を配る。
「おぉ……どうした？」
「質問があって。いいですか？」
キムジョンインが問題集をパラパラ捲るのを、先生はじっと見ている。
「ここなんですけど……」
「あっ、あれ、私とおなじとこ…だ…」
二人が勢いよく私を見てきた。
特にキムジョンインの疑わしい目は居心地が悪い。
「ここな……そこ座って。Aは椅子持ってこい」
「え……どこから？」
「その席のでいい」
キムジョンインはチャニョル先生の隣のデスクの椅子、私はちょっと離れた所から椅子を拝借して二人で先生を挟んだ。
「これは……」
低くて静かな声で、しっかり教えてくれる。チャニョル先生はやっぱり怖くて冷たくて鬼であることは間違いないけど、ちゃんと教えてくれるしとにかく優しい。口調はクールであれど、一対一で向き合うと本当のチャニョル先生が滲み出てくる。
そういうところも好き……って先生の横顔とよく動く唇を見てたらドキドキしてきた。
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こむ(プロフ) - 花さん» ありがとうございます！パスワードがかかった作品は公開終了となっており、お教えしておりません。すみません！ (2021年10月5日 20時) (
レス) id: fd99a38d2e (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - そらぬこさん» 攻防のときから！長らくお付き合いくださりありがとうございます！このあとの話も更新しましたので、まだお付き合いいただけるようであれば、ぜひ読んでくださると嬉しいです！ありがとうございますー！ (2021年10月5日 20時) (レス) id: fd99a38d2e (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - omatsuさん» 遅くなってしまい申し訳ありません…。最高のひとことをありがとうございます！ (2021年10月5日 20時) (レス) id: fd99a38d2e (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - よーこさん» よーこさんありがとうございます！めちゃくちゃ遅くなってしまいすみません。あたたかいコメントに胸が熱くなりました；； (2021年10月5日 20時) (レス) id: fd99a38d2e (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - ギョンちゃんさん» 大変遅くなってしまいましたが、こちらこそ読んでくださってありがとうございますー！ (2021年10月5日 20時) (レス) id: fd99a38d2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こむ
| 作成日時：2019年10月16日 19時
