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「……ごゆっくりどうぞ」
「毎日お手入れ頑張ってたの？ほんとかわいいね」
「ごゆっくり！」
「あーあー」
先生が私のサロンの紐を掴んだ。そのまま引っ張られると解けてしまう。動きを止めざるを得なくて、咄嗟に腰あたりを押えた。
「久しぶりなんだから前座って」
渋々、でも内心は超嬉しい。複雑な気持ちで先生の前に座って、乱れてた前髪を指先で整えた。先生は割り箸を綺麗に割り手を合わせて、まず汁物に手をつけた。
「あー、うまい」
「野菜切ったの私」
「だからかぁ」
「だからだよ」
「これからはここでちゃんとバイトすんの？」
「ううん……来週からカフェ」
「カフェ？」
実家でバイトしてもバイト代はいっぱい出せないと言われた。結局今までのお手伝いにしかならないと。だから他の場所でしなさいと言われ、仕方なく求人誌から探しているとき、キムジョンインのお姉さんのカフェがバイト募集をしているからどう？とキムジョンインに言われた。
最初はやっぱり『えー』って思ったけど、個人的にあのカフェは大好き。お姉さんも優しいし、その他のスタッフさんも優しいから、断る理由が見つからなかった。
『……キムジョンインは？』
『心配しなくても俺は別の場所でやるよ。地元出るし』
『じゃあやる』
『なんか複雑ー。でもありがとう』
という流れを経て、昨日面接もして、正式にアルバイトに採用されたのだ。お洒落なカフェで働くのは憧れだったしめちゃくちゃ楽しみ。だけど“キムジョンインのお姉さんの”カフェ、というとチャニョル先生は何を思うのだろうか。嫌かな？いや、何にも思わないかも。私と先生って、卒業しても何も変わってないし。
「カフェ憧れてたし良かったじゃん」
「うん。よかった」
「近く？」
「まあ、遠くはない」
「ふぅん。ま、頑張れ」
汁物からサラダに箸が伸びる。
「チャニョル先生は？」
「え？」
「春から何か変わってないの？」
「ああ、クラス担任になった」
「えっ…何年生の？」
「一年」
「えっ！やだ！だめだよ！」
思わず立ち上がってしまう。椅子の脚が床を擦る大きな音に、店にいた他のお客さんが私達を振り返ってきた。すぐに『すみません』と頭を下げて椅子に座り直す。チャニョル先生は口を手で押さえているけど、めちゃくちゃ笑ってる。
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こむ(プロフ) - 花さん» ありがとうございます！パスワードがかかった作品は公開終了となっており、お教えしておりません。すみません！ (2021年10月5日 20時) (
レス) id: fd99a38d2e (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - そらぬこさん» 攻防のときから！長らくお付き合いくださりありがとうございます！このあとの話も更新しましたので、まだお付き合いいただけるようであれば、ぜひ読んでくださると嬉しいです！ありがとうございますー！ (2021年10月5日 20時) (レス) id: fd99a38d2e (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - omatsuさん» 遅くなってしまい申し訳ありません…。最高のひとことをありがとうございます！ (2021年10月5日 20時) (レス) id: fd99a38d2e (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - よーこさん» よーこさんありがとうございます！めちゃくちゃ遅くなってしまいすみません。あたたかいコメントに胸が熱くなりました；； (2021年10月5日 20時) (レス) id: fd99a38d2e (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - ギョンちゃんさん» 大変遅くなってしまいましたが、こちらこそ読んでくださってありがとうございますー！ (2021年10月5日 20時) (レス) id: fd99a38d2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こむ
| 作成日時：2019年10月16日 19時
