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「久しぶり。来てくれてありがとうAちゃん」
そして私に向かって手を差し出してきた。
手首では有名ブランドの時計がしっかり光っている。
「やっぱり、BBHってベッキョン……？」
そう言えばベッキョンはあははって口を四角にして笑う。
「そーです。ベッキョンです」
招待状に書かれていた”priveプロデューサー”の隣にBBHと並んでいて、もしかして、って思ったんだ。
「どう？かっこいい？」
ベッキョンはかっこつけるように髪をかきあげ、照れ臭そうに笑う。両隣のイーシンや部下っぽい人は、そんなベッキョンを見て呆れたように笑っていた。
「かっこいい……すごく、すごくかっこいい！」
冗談抜きにかっこよくて、会えて嬉しくて、ベッキョンがここにいることに興奮して、今さら握手を求めるように手を差し出した。
「この度はおめでとうございます」
するとベッキョンは表情をひきしめ、ゆっくりと私の手を握った。
優しく、でもすぐにぎゅっと握られて、そのまま引き寄せるように引っ張られてよろける体。ぎゅうっとベッキョンに抱き締められて、驚きすぎて一瞬固まってしまったけど『ありがとう』と言われ我に帰る。
「やっとAちゃんと同じ世界に来れたよ」
その低くて穏やかで、でも確かな達成感を滲ませた声に、居てもたってもいられなくてすぐに抱き返した。
卒業式の最後に言ってくれた『会いに行くね』って、そういうことだったの？
「………ん〜？これってまだ間に合うってこと？」
ベッキョンの声が一気に明るくなり、顔を合わせた。
近い距離で見るベッキョンは、甘さや可愛らしさは残したまましっかり大人の男性の顔になっていた。
「綺麗になったねAちゃん」
一層とろんとした垂れ目に胸がドクドク動き始めた瞬間、私達の間にイーシンの『こらこらー』っていうのんびりした声が入ってきた。
「久しぶりの再会だと思うけど、その雰囲気はちょっと違うなぁ」
その言葉にはっとして、咄嗟にベッキョンから離れる。ベッキョンは笑いながら私の足下に視線を落として『あっ』と声を上げた。
「それ！あれ？でもめっちゃ綺麗」
「あ、あのね、貰ったやつ気に入って履いたせいですっかり見映え悪くしちゃって……、さすがに相応しくないかと思って同じものを買い直したの」
「なんだ。言ってくれたらいくらでもあげたのに」
「そんな！とんでもない！」
「それが出来るんだって、今の俺は」
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こむ(プロフ) - 〇〇さん» まさかコメントを頂けるとは思っておらず、大変遅くなってしまいましたがこちらこそ本当にありがとうございます。こうやって感想頂けることで忘れかけていた執筆時の思い出が蘇ってより一層自分にとって大切な作品になりました。本当に嬉しいです！ありがとうございます (3月8日 19時) (
レス) id: 65eaa14bbb (このIDを非表示/違反報告)
〇〇(プロフ) - 作者の方に心の底から感謝を伝えたいです。長編になると話の筋がよれてしまったり途中で終わってしまったりしますが、無駄な話も無くしっかり伏線回収して感情移入しやすい描写を多く入れてくれて、、、プロの小説家さんだ、号泣しました。本当にありがとうございました (10月30日 0時) (レス) @page47 id: dc7d3a4bc1 (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - るるさん» コメントありがとうございますー！お返事遅くなってしまい申し訳ありませんTT一気読みお疲れ様でした！そしてめちゃくちゃ嬉しいお言葉を本当にありがとうございます。大変恐縮です；；私もこれを漫画で見たい気持ちでいっぱいです(≧∇≦)いつか縁がありますように…笑 (2020年3月30日 15時) (レス) id: fd99a38d2e (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - EXO_Unicorn1228さん» はじめまして！コメント頂いていたのにお返事遅くなってしまってすみません；；泣いてもらえるとは…！笑 11章という長さになってしまうほど描写に拘ってきて良かったなぁと思いました；；最後までお読み下さり本当にありがとうございました(*^^*)！ (2020年3月30日 15時) (レス) id: fd99a38d2e (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - 淡藤さん» 淡藤さま！お返事がとんでもなく遅くなってすみません；；何度も読み返してくださり本当にありがとうございます！ツンで甘いせふん、私の中でもかなりお気に入りのキャラですのでそう言っていただけて超嬉しいです(*^^*)またお見せできたらいいなぁ… (2020年3月30日 15時) (レス) id: fd99a38d2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こむ
| 作成日時：2019年10月9日 22時
