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それに解雇処分が渡された事由に関しては口外できないから、これ以上は黙っているしかない。ごめんねって言うとベッキョンは俯いて首を横に振った。薄いコーヒーを吸い上げて半分ほど一気に飲み干すと、ゆっくりと顔を上げる。
「自己申告しなきゃいいのに」
「……」
「黙ったままでいればいいじゃんね」
「うん……」
でも自己申告をした時期は、南の島に行く前だって聞いた。私がセフンのことが好きなんだと自覚してはね除けてしまった時期。おそらく辞める理由を作ったのは私だ。あのときも後悔したけど、それ以上の後悔が襲ってくる。
「でもそれ、解雇されたって言ったって結局は自分から辞めたんだよね？」
そうだね。セフンが退職願を提出して受理されたから、そうなる。１度しっかり頷くと、ベッキョンは『やっぱあいつ嫌いだわ』とぼそぼそと呟いた。
「……あ、ごめん」
「ううん」
「で、今どこにいるって？」
「それも教えてもらえない」
「なんでそんなに秘密にされんの？」
「私も不思議……。教えてってお願いしても絶対に口を割ってくれないんだよね」
「……なんかやだね、それ」
「うん」
なんか、とかじゃなくて、めちゃくちゃいやだよ。もうこの現実を受け入れて喚いたりもしないから、どうか近況だけでも教えてほしい。
「だけどね、もういいやって思ってる」
「……」
「お兄ちゃんに聞いたんだけど、私のこと置いて行った訳じゃないんだって。実際置いていかれてるようなものだけど……あいつはそんなことしないって言われて、ちょっと腑に落ちた。そっかぁ、って」
「……」
「だからまた会えたときにたっぷり文句言ってやるつもり」
どう思い返しても身勝手な振る舞いをしていた私が一方的にセフンを責める資格はないけど、最後に別れの挨拶の一言もなかったことは、死ぬまで言い続けてやる。
半分諦め、半分期待。今はそんな気持ちだ。
晴れやかな笑顔を浮かべると、ベッキョンも険しい顔をやめて笑ってくれた。そしてスマホで時間を見て『結構ヤバイかも』って慌ててコーヒーを飲み干す。私も急いで新作だという飲み物をストローで吸い上げたけど、一気に飲んだからちょっと気持ち悪くなって勿体無いけど『ごちそうさま』をした。
店を出るとすぐにベッキョンが私の手を取った。それだけでなく恋人繋ぎにして待ち合わせ場所へと向かい出す。自分の手のひらからぶわっと汗が吹き出ているのが分かった。
なんで？！
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こむ(プロフ) - アキナさん» アキナさん、遅くなってすみません；；めちゃめちゃ嬉しいお言葉をありがとうございます(T▽T)アキナさんのお初をいただけて光栄です……！！ゆっくり更新になっていますが、ぜひ最後までお付き合いいただけたら幸いです！ありがとうございます〜(*^▽^*) (2019年10月20日 15時) (
レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
アキナ(プロフ) - 更新楽しみにしてます！このお話大好きです！こちらのサイトのお話で初めて泣きそうになりました(ベッキョンとのところで)更新楽しみにしてます！ (2019年10月10日 7時) (レス) id: e981ced4a9 (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - ともはさん» ともはさん！更新が遅くなってしまいがちですが、ここまでついてきてくださって本当にありがとうございます〜〜；；めちゃくちゃ嬉しいです；；セフンはどうしてるのでしょうか……この先更新頻度をあげていこうと思っています^▽^最後まで宜しくお願いします〜！！ (2019年9月15日 22時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
ともは(プロフ) - こむ様 更新ありがとうございます！嬉しくてイッキ見したので今からじっくり読みます^ ^ セフンはどうしてるのかな？(；ω；) (2019年9月14日 20時) (レス) id: d21995dfcd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こむ
| 作成日時：2019年8月11日 21時
