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大将に別れを告げながらお店を出て、ジョンデさんを振り返るとすぐ近くの居酒屋へ入っていってしまった。マジか、って立ち尽くしていたら『空いてたよ』って私を呼びに戻って二人で入店した。
次は半個室を用意され、向かい合わせに座った。ジョンデさんはメニューをひとつひとつ読み上げて私に見せてくれながらこれはおいしいとか、これは微妙かもって教えてくれる。お酒はあまり色々なものを飲みたくないからさっきと同じ種類で銘柄を変えた。
「この１ヶ月ほぼ一緒だったじゃん」
「はい」
「これから戻ると、そういうわけにもいかないんだよね」
「まあ……ですね」
「寂しいね」
焼き鳥を食べながら話すジョンデさんは、私を見て寂しそうに笑った。言葉を裏付ける表情に影響されたのか、同じ気持ちになってしまって眉を下げる。
同じ会社で働き普段から接点はある方だったけど、こんなに毎日言葉を交わしていたかと言われたら自信がないし、仕事が終わった後もほとんど交流がなかった。
ジョンデさんの人柄や口癖、武勇伝だって他人から聞いたし、本当に興味がなかったのに今じゃどうだろう。興味がない、とはもう言えない。
「そうですね。寂しいかも」
その時にならないと分からないけど、少なからず今はそう思う。１ヶ月の間でジョンデさんとは色々あったけど、なんだかんだ距離は近づいた。離れちゃうのは寂しい。
「だったら、俺と付き合ってずっと一緒にいよう？」
……話のゴールはここだったのか。騙された気分だ。
「なんか急に冷めちゃったんですけど？」
「あれ？お酒のむ？」
「飲んでも同じです」
「酔っ払ってるAちゃんが見てみたいな。どうなるの？」
「知りません」
「知りたい」
「ジョンデさんには教えません」
「なんでだよぉ」
「悪いことされそうなので」
キスされそうになったり壁ドンされたり襲われたりね。ジョンデさんはばつが悪そうに笑って『ごめん』と謝ってきた。
「でも真面目な話……」
「……」
「もう何言ってもダメか。あはは」
ダルそうに頬杖をつき、お酒が入った小さなグラスを持ち上げて揺らした。波打つお酒の水面を、口角をほんのり上げながらゆっくり瞬きをした。
「本気で好きなんだけど諦めなきゃダメかな」
小さすぎる声は店の喧騒に掻き消されるほどだった。だけど私にははっきり聞こえて不覚にも胸を撃ち抜かれた。
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こむ(プロフ) - りんごさん» りんごさん遅くなってすみません！花束一気読みありがとうございます！話が面白すぎて……この言葉で飯が食えます。嬉しい！じゅんみょん弁護士との話、私もその後が気になってます。いつか書けたら公開しますね！その時は宜しくお願いしますー(*^O^*) (2019年10月20日 15時) (
レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - 嘘の花束1~8まで一気に読ませて頂きました！私ｴｸｾﾙではないのですが(もちろん顔や名前、曲は知ってます)お話が面白すぎて引き込まれました！どのお話も面白く大好きですがｼﾞｭﾝﾐｮﾝさんの弁護士さんのお話…その後が気になっております！また9.10とお話が続く (2019年10月10日 10時) (レス) id: 468b4d31bd (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - 充さん» 充さん遅くなってしまってすみませんT＿T ん〜…現実と少し重なってしまう部分はあるかもしれません；；涙を拭いてください；；ぜひ田舎（兵役）についていって後ろを追っかけ回して先生を笑顔にしてあげてほしいです！笑 尊敬だなんてとんでもない！精進いたします！ (2019年7月9日 13時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - ソルさん» ソルさん、コメントありがとうございます(*^^*)遅くなってしまってすみませんT＿T こんな先生とこんな出会いがある世界を生きてみたいものです；；笑 最高！ありがとうございます！！めっちゃくちゃ嬉しいです〜〜励みになります！ (2019年7月9日 13時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - みんさん» みんさん！遅くなってしまってすみません(T＿T)ぎょんす先生すきしか思い浮かばない……！？！わ〜〜嬉しいです(*^▽^*)ぎょんす先生も嬉しいと思います(*^^*)笑 こちらこ読んでいただきご感想も寄せてくださってありがとうございました〜♪ (2019年7月9日 13時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こむ
| 作成日時：2019年6月4日 20時
