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「……お望み通り迎えに来てあげましたよ」
「おっせぇ。罰として抱っこな」
「はぁ？アホなんじゃないの？ギョンスの前だからって恥ずかしげもなく」
「抱っこしてやったら？……フフ」
「こいつの味方しないでもらっていい？調子乗る」
ベッキョンの手を掴んで引っ張り起こし、脇に手を入れて私より重い体を抱き上げようとすると『マジで抱っこしてやんのかよ』と後ろの方でギョンスがドン引きしていた。
さすがに男の人を抱き上げられなくて体を起こしてあげるだけでも、当のお子様は自分の言う通りにする私にご満悦のようでニコニコしている。
そして漸く私の変化に気付いたのか、物珍しいものを見るようにジロジロ見てくる。……お前こそおっせぇよ。嫁の髪型変わってんだぞ？
「……なに？」
ベッキョンが口を開きかけたとき、ギョンスが『あれ？』と声を出した。後ろを振り返ると、ギョンスも私を物珍しそうに見ていた。
「Aなんか違う。髪切った？」
「あ、うん。さっきね」
「いいじゃん。似合ってて可愛いよ」
「え、ほんと？やったーありがとう……でも何で笑ってんの？」
褒めてくれたのは嬉しい。でも顔が変にニヤニヤしてる。何かよからぬことを考えている時のような、そんな顔だ。睨み付けると『……睨むなよ』って、ふはっと笑った。
すると恥ずかしげもなく甘えてきていたベッキョンがいきなりすっと立ち上がり『じゃーな』とドスドス玄関先へ歩き出した。この変わり様はなに？
「も〜…意味わかんない。あ、ギョンスこれ…」
ベッキョンを追いかける前に、今日デパ地下で買った惣菜が入った袋をギョンスに渡すと中身を見てから『いいの？』と目を見開いた。まさか自分のために買ったものが、お詫びの品に変わるとは思っていなかった。
「うん。お詫びってことで……よく考えたらあの人食べてくれないし」
「……Aが作ったやつ以外食わないとかそんなとこ？」
「そんなとこ」
「うーわ…めんどくさ。なんでベクと結婚したのか謎なんだけど」
それは私も謎だ。
「待ってー…」
本当に一人でスタスタ帰っていたベッキョンが横断歩道の前に止まって、その間に駆け寄った。ベッキョンはイラついた様子で周りを見渡し、立ったまま片足をトントンと揺らす。
「迎えに来てあげたのに置いて帰んないでよ」
そう言うとベッキョンは私を一瞥し、また前を向いた。
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こむ(プロフ) - ににさん» ににさま、コメントありがとうございます！大変遅くなってしまってすみません(T＿T)すほさんのお話気に入っていただけたようでとても嬉しいです！私も好きなのでつい書いてしまいました。笑 今のところ続きはご想像にお任せしておきますね……(#^.^#) (2019年5月8日 0時) (
レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
にに(プロフ) - スホさんのお話、大好きです。こういう闇的展開。悪魔だと思ってた人が天使で、その逆もしかり。続編があったらいいなと思います。 (2019年4月20日 11時) (レス) id: 4f645da4fc (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - きな子さん» うえ〜ん；；ずーっとお付き合いいただき、本当にありがとうございますー！！めちゃくちゃ嬉しい…こちらこそ感激です(*ToT)こんな出会いや人がいる世界に生きたいものですね。妄想の世界っていいなぁ(笑)これからもお付き合いのほど何卒よろしくお願いします*^^*！ (2019年4月19日 20時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - 雲丹さん» 雲丹さんセフンペンさんなのですね！おめでとうございます(#^.^#)セフンペンさんに読んでいただけて嬉しいです〜；；でもベッキョン先輩と付き合いたい(笑)セフンちゃんと付き合ったってくださいヽ(´ｰ｀ )ﾉ！笑 こちらこそ、いつもありがとうございます雲丹さん！！ (2019年4月19日 20時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - マさん» コメントありがとうございます〜！幼馴染みセフンお読みいただけて嬉しいです；；そして相撲部屋のぶつかり稽古がツボにハマったようで……それを聞いて笑ってしまいました(^o^)笑 ベッキョン先輩の稽古は優しいんでしょうね^.^！お付き合いありがとうございました〜！ (2019年4月19日 20時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こむ
| 作成日時：2019年4月7日 23時
