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「何でここ？」
「ん？」
「店変えてよ」
「奢るんだからいいだろ別に」
チャニョリヒョンに連れられて来た店はAのバイト先だった。ふざけんなよマジで、Aと俺のことを知ってて連れてきたことくらい一瞬で分かったから。
駄々を踏む俺に構わずさっさと店内へ入っていったヒョンは窓側の席に座って、未だ店の外にいる俺に向かって手招きをしてきた。ほっといてくださいよ。
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オーダーを取りに来た人も配膳してくれた人もAじゃなかった。A、いないのかな。会うのは気まずいけど存在があるのかどうかは気になってしかたがない。少し勇気を出して店内を見回したけど、Aらしき姿は見つからなかった。
途中水を足しに来てくれた店員さんの名札を見る。『ビョンベッキョン』って、なんか聞いたことあるかも。確かAとサークルが一緒で仲が良い先輩じゃなかったっけ。俺がジーっと見ていることに気づいたのか、男にしてはかわいらしい笑顔で『いかがしました？』と伺ってきた。
「いや、なんでも…」
「失礼しました。伝票置いときますね」
そうして去っていったビョンベッキョンを目で追い、それからはチャニョリヒョンの広くて賑やかな交遊録にただひたすら耳を傾けた。そろそろ帰るかって言ったのは23時頃。Aもそろそろ家に戻ってる頃かな。
会計はヒョンに任せて、ジャケットのジッパーをしっかり上まであげて店を出ると、少し先を歩くカップルがいた。仲良さげに笑い合いながら前を歩く。この時間、俺も少し前はAとああやって話しながら帰ってたのに今は男の先輩かよ。しかもデカイ。
帰り道でもヒョンの話を聞いていたら、ふと、前のカップルの彼女の歩き方に既視感を覚えた。内股気味で、話してるときにテンションがあがるとぴょこぴょこ跳ねるAの可愛い癖にそっくりだ。ていうか、あれ。
「あれさっきの男の店員さんじゃね？バイト終わったんだ。遅くまでおつかれさまで〜す」
「隣Aですよあれ、ってことは…え？」
「え？」
「え？え？は？」
帰る方向が全く一緒なのも、見れば見るほどAでしかない。男の方に意識はなかったけど、ヒョンの一言で血の気が引いた。
「俺は…？」
A、俺は？なんで俺じゃなくてそいつと帰るの？
「俺は？って……お前がフッたくせに」
隣で傷を抉りまくってくるヒョンを睨む余裕もない。Aたちがこれからどうするかが気になって、目が離せない。
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こむ(プロフ) - ににさん» ににさま、コメントありがとうございます！大変遅くなってしまってすみません(T＿T)すほさんのお話気に入っていただけたようでとても嬉しいです！私も好きなのでつい書いてしまいました。笑 今のところ続きはご想像にお任せしておきますね……(#^.^#) (2019年5月8日 0時) (
レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
にに(プロフ) - スホさんのお話、大好きです。こういう闇的展開。悪魔だと思ってた人が天使で、その逆もしかり。続編があったらいいなと思います。 (2019年4月20日 11時) (レス) id: 4f645da4fc (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - きな子さん» うえ〜ん；；ずーっとお付き合いいただき、本当にありがとうございますー！！めちゃくちゃ嬉しい…こちらこそ感激です(*ToT)こんな出会いや人がいる世界に生きたいものですね。妄想の世界っていいなぁ(笑)これからもお付き合いのほど何卒よろしくお願いします*^^*！ (2019年4月19日 20時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - 雲丹さん» 雲丹さんセフンペンさんなのですね！おめでとうございます(#^.^#)セフンペンさんに読んでいただけて嬉しいです〜；；でもベッキョン先輩と付き合いたい(笑)セフンちゃんと付き合ったってくださいヽ(´ｰ｀ )ﾉ！笑 こちらこそ、いつもありがとうございます雲丹さん！！ (2019年4月19日 20時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - マさん» コメントありがとうございます〜！幼馴染みセフンお読みいただけて嬉しいです；；そして相撲部屋のぶつかり稽古がツボにハマったようで……それを聞いて笑ってしまいました(^o^)笑 ベッキョン先輩の稽古は優しいんでしょうね^.^！お付き合いありがとうございました〜！ (2019年4月19日 20時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こむ
| 作成日時：2019年4月7日 23時
