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それを阻止したのは紛れもなく自分なのにまるで他人事のような口振り。私が何も言い返してこないのをいいことに、満足そうに堪能している顔が憎たらしく、美しくて悔しい。
手洗いを済ませて戻ると、会計は終わってると颯爽と席を立った。いつもほぼ強制的に昼食に同行させられるけど、その時は必ずご馳走してくれる。ご馳走様でしたと、早歩きで進んでいく先生の背中にお礼を告げても大した返事はなかった。
現在担当しているのはある殺人事件での容疑者側の弁護だ。ただこの容疑者が本当に嫌い。人として腐ってる。有罪は確定だから軽い求刑が下るように努力するしかないのだけど、負けたっていい。重い判決が下って欲しいと思う。
「ねぇジュンミョン先生、金ならいくらでも積めるからお願い！一年で出たいんだよ〜俺〜」
「まあ、努力はします」
「努力じゃダメなんすよ。依頼人の望む結果を残してくんなきゃ弁護士やってる意味ないんじゃねーの？たった一人殺したくらいで長いこと居たくないんだよねぇ、こーんなきったねーとこ。俺、誰の息子か知ってる？」
ぐっと拳を握り締め依頼人を睨む。依頼人は憎悪を隠せない私を見てケラケラと笑う。一方、ジュンミョン先生は先ほどからきれいな微笑みを崩さず、依頼人を『まあまあ』と宥めた。
「そうですね。無罪なら冤罪を晴らし、有罪なら重すぎず軽すぎず然るべき刑を執行してもらうようにするのが僕の仕事ですからね」
「早く出してね。期待してるからさ〜」
「ちなみにあなたはどちらの馬鹿息子でしょうか？」
・
最悪な面会が終わると新鮮な空気が吸いたくなる。施設から出て車に戻るまでの間何度も深呼吸をして気持ちを落ち着かせる。ジュンミョン先生は車に寄り掛かって空を見上げていた。
「はぁ〜…すみません。車出しますね」
「もういいの？」
「……思い出すと腹立つんで行きましょう」
車に乗り込むとジュンミョン先生も少し遅れて入ってきた。いつもは後部座席だけど、今は助手席。いつも私にドSな態度を働くけど、この面会の時だけは少しだけ優しい。シートベルトをつけて、ふうっと息を吐いてエンジンをかける。
「なんであんな腐った奴の弁護なんかしなきゃいけないんでしょうか。お金があるから何なんですか？お金があったら人を殺しても罪が軽くなるとでも思ってるのかな」
ハンドルをぎゅっと握っていまだに燻る苛立ちをぶつける。すると隣からふっと笑う声が聞こえた。
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こむ(プロフ) - ににさん» ににさま、コメントありがとうございます！大変遅くなってしまってすみません(T＿T)すほさんのお話気に入っていただけたようでとても嬉しいです！私も好きなのでつい書いてしまいました。笑 今のところ続きはご想像にお任せしておきますね……(#^.^#) (2019年5月8日 0時) (
レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
にに(プロフ) - スホさんのお話、大好きです。こういう闇的展開。悪魔だと思ってた人が天使で、その逆もしかり。続編があったらいいなと思います。 (2019年4月20日 11時) (レス) id: 4f645da4fc (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - きな子さん» うえ〜ん；；ずーっとお付き合いいただき、本当にありがとうございますー！！めちゃくちゃ嬉しい…こちらこそ感激です(*ToT)こんな出会いや人がいる世界に生きたいものですね。妄想の世界っていいなぁ(笑)これからもお付き合いのほど何卒よろしくお願いします*^^*！ (2019年4月19日 20時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - 雲丹さん» 雲丹さんセフンペンさんなのですね！おめでとうございます(#^.^#)セフンペンさんに読んでいただけて嬉しいです〜；；でもベッキョン先輩と付き合いたい(笑)セフンちゃんと付き合ったってくださいヽ(´ｰ｀ )ﾉ！笑 こちらこそ、いつもありがとうございます雲丹さん！！ (2019年4月19日 20時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - マさん» コメントありがとうございます〜！幼馴染みセフンお読みいただけて嬉しいです；；そして相撲部屋のぶつかり稽古がツボにハマったようで……それを聞いて笑ってしまいました(^o^)笑 ベッキョン先輩の稽古は優しいんでしょうね^.^！お付き合いありがとうございました〜！ (2019年4月19日 20時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こむ
| 作成日時：2019年4月7日 23時
