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ひとつひとつ綺麗に積み上げて、歪みも濁りもなかったものに、誰かによって傷がつけられて、そこから生まれた歪みから欠片がゆっくりボロボロと落ちていく。やがてそれはバランスを保てなくなり、崩壊する。そうならない為に、傷口を見つけたら修復して、元に戻す。
でもそれは完全に『元』には戻ってない。戻らない。戻った、戻したと錯覚し、最初から何も問題はなかったと思い込んでいるだけ。
─
すごく近い距離で止まっていた唇が一瞬弧を描いて、やっと重なった。柔らかくて温かくてふわふわする感覚に溺れながらも、追いかけてくる罪悪感から逃げるために自分から唇を押し付けると、合わさる角度を変えて頭を支えてた手が首にするりと降りた。
そのままゆっくり後ろに倒れて、ちょうどよく枕が頭を受け入れてくれる。ふわっと香る優しい匂いと真上で瞬く奥二重の目に、感じたことのないどうしようもない気持ちが沸き、それは熱い息となって二人の間に漂う空気に混ざった。
どこを見ればいい？どこを見てたら落ち着く？瞳？鼻？唇？全部見たけど、どれもこれも落ち着かせてくれるどころか呼吸を急かしてくる。
『少しくらい俺をちゃんと見てください』
ああもう、同じ状況だからってそうやって出てこないでよ。
…いや、勝手に思い出したのは私だ。忘れなきゃ。
「…ここにして」
「……え？」
「ここに、」
唇の端をとんとんと指先で叩く。
ベッキョンの視線は唇の端から、私の目へと動いた。
「なんでここ？」
「……」
「唇にしてやるのに」
「おねがい」
そう言うと、ベッキョンはちゃんと口端にしてくれた。軽くスタンプを押すみたいにして、それからすぐ唇に滑る。唇を使って口を広げられ、蠢く何か。意識も何もかも全部持っていかれそうでベッキョンの腕を握ると、手がお腹を撫でてブラウスの裾からゆっくり中へ入ってきた。
こんなに直に、手の平の感触を感じることは今までになかった。熱くてくすぐったくて恥ずかしくて、ちょっと体を捩るとあれだけ重なってた唇が急に離れて、手もすぐ離れていった。
「ごめん風呂入ってくる」
そしてベッキョンも私の上から離れていき、ドタドタと本当にバスルームへと消えた。
「……えっ？」
え？何で今、お風呂？いつもこの時間に入ってるの急に思い出したとか、じゃ、ないよね？ベッドの上で１人取り残され、どうすべきかわからない。濡れた唇を手の甲で拭って布団を手繰り寄せた。
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こむ(プロフ) - こたろさん» それでも世界で一番小さな戦争は起きるかもしれませんよ………（うまいこと言ったと思ってる顔）コメントありがとうございます〜(*^.^*) (2018年10月21日 23時) (
レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
こたろ - 一妻多夫制にすれば全てが解決… (2018年10月16日 23時) (レス) id: 864f9ce26b (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - yさん» ゴール予想！！！(笑)鋭い推理にわたくし赤面しております…が、はいともいいえとも言わないでおきます(=∵=)お、怒らないで〜！！笑 セフンと（ベク）のお話です！！笑 yさまに愛想つかされないように頑張ります！！！（毎度熱いコメントくださるyさま好きすぎますw） (2018年10月14日 10時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
y(プロフ) - ゴール予想 主人公を考えると(本人はまだ気づいていないが)絶対セフンで小説展開的には絶対ベッキョン などという読ませない感じですね…なるほど……これって"セフンとの"お話ですよね？そうですよね？(疑問形での念押し)(圧)(私利私欲)(こむさん好きです！！！) (2018年10月7日 19時) (レス) id: 5337d93f99 (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - ジュンミさん» え〜〜！？だれが！？わたしですか？！？！？！？！？！(笑) (2018年10月6日 13時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こむ
| 作成日時：2018年9月4日 15時
