エ イ ジ 系 彼 氏 の 日 常 ４

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「…………」








お風呂から上がったばかりのえいちゃんは

いい匂いがして

よく分からないけど、いよいよ泣きそうだ。








そんなにゲームって楽しいのかな。








私の存在価値ってなに？








目をつぶりながら色々考えてると

えいちゃんのボタンを押す音だけが

無駄に響いて聞こえてきて







「……………」







………………………って、あれ、止まった。






なんでだろう、やめたのかな。

そう思った時には、なぜか唇に違和感。







えいちゃんの髪に滴ったしずくが

ピチャリと私の首に落ちるのも感じた。








「…………ｯ！」








…………これってキスされてる…？









ビックリして思わず目を開いた私に








「なんだ起きてんの？」








って、何も動揺せず

顔が近いまま言ってくるえいちゃんは

なんかちょっとずるい気がする。








「なに？寝たフリ？」


「……ぇ、ちが」


「そうじゃん絶対」








しかも、まじまじと

こんな至近距離で問いただされたら









「……………………………そう」









って、正直に言うしかなくて

私は少し目を背けた。







そして、








「俺にキスされたかったからでしょ？」








って、ニヤついて言うえいちゃんにも

とうとう何も言い返せなかった。








……だって、否定できないし。

それに、







「じゃあ、もっかいしたげようか？」








って、濡れた髪の隙間から

色っぽい目で言うのも








まるで最初から

そのつもりだったかのように押し倒すのも

私にはまだ理解が追いつかないもんだから、









「………………ｯ」








ゲームはゲームでも今夜は

私との駆け引きのゲームだったのかな

とか、思ったりして。

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