【銀魂】空から女の子が降ってきました。21

第八百四十五訓 ページ39

ヒュゥゥ、と生温い風が頬を撫でる。



私達は＿＿＿沖に居た。



目の前には海上で見廻組の大砲に撃ち抜かれて爆煙を上げながら大破してゆく"無人"の緊急用小型艇達。油などを積んでおいたので威力は凄いだろう。






『さすが白夜叉様。戦は一流だね』



銀時「茶化すな、正面は見廻組が張ってるから入れない……だからこそ裏をつくのァお前も考えついてただろ」



『さぁ？どーだろ？』






要は、小舟達を乗り捨て囮に…陽動に使ったのだった。まあ見廻組がまんまと引っかかってくれた様だけど。






『島は断崖絶壁に囲まれていて…入れるのは正面に位置する上陸用の沖のみ。と、いう造りだ。いわば正面以外侵入不可能な難攻不落の城』



銀時「だからこそ正面以外から入れれば城は簡単に落ちる、ってな」






つまり私達の上陸場所はその侵入不可能な所＿＿＿＿断崖絶壁だ。いやあ大変だねえ。






土方「……この絶壁を登りきれると？」



銀時「敵もそう思ってんなら価値はある」






だが、時間が無いのもまた事実だ。






沖田「四の五の言ってる暇はありませんぜ。後方に火薬船…四方に撹乱部隊を配したとはいえどれだけ敵を引き付けていられるか……」



『そうだねえ。この撹乱もいつまで持つか…いつバレてもおかしくないのだからさっさと中まで入ってしまわないと』






一度入ってしまえばもうこちらのものだろう。後は騒ぎに乗じて近藤さんや桂君、とっつぁんを助け出す。そしたらもう後は船を手配しおさらばだ。






沖田「見た所崖は中腹までは足のかけ場もねェが、それより上は登れなくもねェ。問題はそこまでどう登るかです」



『うん、そうだね……縄かなにか垂らせれば良いのだけど』






さて、どう登るか……。






神楽「私に任せるヨロシ」



『！神楽ちゃん……』



沖田「チャイナお前……いいの？」



神楽「おう！私ならこんな崖ひとっ飛びアル！！」






思案していれば、後ろから神楽ちゃんが。どうやら彼女が飛んでくれるらしいが＿＿＿って、え？？



なんで縄を総悟に巻き付けて＿＿＿＿＿＿、







神楽「＿＿＿＿ふんッッッ！！！！！！！」








神楽ちゃんは、縄を総悟に巻き付けて……総悟ごと縄を崖に吹っ飛ばした。








.









＿＿＿＿＿＿＿ドゴォォォォ、！！！！！









神楽「よし皆アレに掴まって登るアル！！」



土方「お前が登るんじゃないんかいィィィ！！！！」











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