【銀魂】空から女の子が降ってきました。21

第八百五十二訓 ページ46

奈落と剣を交え、戦線も混乱へと陥ってきた頃。


流石の天導衆の手先というか相手も一筋縄ではいかず。










＿＿＿＿＿＿ヒュッッ、










『っ！！！』






矢の雨が、再び高台より襲ってきた。ドドドッ！！！と辺り一体の空がこちらにとんでくる矢で埋め尽くされて安心する暇もない。





(あ"ー…もう、クソが……！)





咄嗟に剣を振るって自分に振りかかってくるものは弾いた。だが如何せん数が多いせいでガガガッ、！！と指に振動が伝わって痺れるし自分しか護れないし。

それに崖は登りきったものの、開けた道の両サイドに高くそびえる丘のような高台。そこから雨あられの様に奈落が弓を射てくる。





(先程のように射手を排除するのは伏兵を警戒する今状況において愚行に帰する可能性があるか……)





＿＿＿＿＿＿それになにより、










.











「頂に立つも天はなお遠し。これより上は」





「八咫烏の導き無しにはゆけぬ黄泉路だ」








.










『朧……！！』






右側の丘には朧率いる奈落共。






朧「進みたくば、その汚れた身を捨てて参れ。さればその御魂……この烏達が羽に乗せ運んでやろう」



『！』






左側の丘には、






『＿＿＿＿＿＿信女、ちゃん』






信女ちゃん率いる見廻組が。佐々木くんの姿は見えないが……恐らく別働隊としてこの島のどこかにいるのだろう。

これはまた斬新ながら随分と絶望的な挟撃だな。






銀時「やれやれ……ひでぇ景色だ。ようやく山頂まで登ったってのにここも烏のフンまみれとはね」



『！』






ザッ、と銀時君が進み出た。その瞳は……



"アイツァ俺の客だぜ？"



そのお客様とやらだけを、しっかりと見据えている。こちらもやる気満々ってな訳だ。銀時君が朧の相手をするって訳ね。ちと悔しいけれど。






『そーゆー訳です、トシ。先行ってください。近藤さんを頑張って救い出して、私達の前まで引きずり出して来てください』



土方「！な、」






信女ちゃんのお相手は誰がするかは分からないけれど…まあ私か総悟かな。でも信女ちゃん私と戦うのなんか避けてるイメージあるんだよな。


……まあ、どっちでもいいさ。何にせよ見廻組も奈落も頭二人以外の雑魚共を散らす役割は必要だろう。






(その分を私達の人数から差し引くと…結構少なくなるんだよねえ)










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