71.許される？ ページ22
翔「・・・・・A・・・泣いたの？智くん。」
智「うん。翔くん死んじゃうんじゃないかって。俺が死なないよって言ったら安心したんだろうね。泣いちゃった。」
翔「・・・・・そっか。しくったなぁ・・・。まさかAの前で・・・。」
智「・・・」
ポソッとつぶやいた翔の顔は困ったように笑っているが悲しそうな表情だった。
窓の外に見える青く澄んだ空。
春にふさわしいポカポカとした陽気な日差しが保健室に差し込んでいた。
翔「今日、言おうと思ってたんだ。」
智「なんで？」
翔「このままだと、俺・・・どんどんAから離れたくなくなる。ずっとAのそばにいたいって思いが強くなっていくんだ・・・。」
空を眺めたまま、まるで独り言のようにそういう翔。
智「・・・・もうすぐなんだよね？」
翔「・・・・そうだね・・・。もう俺に残された時間は・・・ほんの少ししかない。残酷だと思わない？・・・こんなに好きなのに・・・。ずっと好きだったのに・・・。」
智「翔くん・・・」
じわっと目にたまった涙を制服の袖でぬぐう翔。
次に智に向けた表情は、悲しみを押し殺したような笑顔だった。
翔「限界まで一緒にいることは許されるかな？・・・この気持ち、伝えることは許されると思う・・・？」
智「・・・当たり前でしょ。俺も手伝う。」
翔「ありがとう・・・。智くん。」
その瞬間、保健室のドアが開かれる。
手にスポーツドリンクを持った琴音の姿を見つけると、いつものように優しい笑顔を浮かべる。
「・・・・あ、お話し中でした？」
智「ん〜ん。全然大丈夫だべ。Aちゃん、おいら翔くんの荷物とか取ってくるから一緒にいたげて。」
「あ、はい。」
翔「お願いしまーす。」
智「お願いされまーす。」
翔「何それ(笑)」
のそのそと保健室を出ていった智の後姿をじっと見つめるA。
「・・・」
翔「ん？どうしたの？」
翔の方に顔を向け、今度は翔の顔をじっと見つめた。
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青リンゴ - もうめっちゃ感動しました！翔くんが助けてくれてお別れして再会して… 終始涙が止まりませんでした (2015年4月27日 18時) (
レス) id: 027d2f1583 (このIDを非表示/違反報告)
ふぅめろ(プロフ) - 凄い…!!とても感動するお話でした。私的に、その後のお話も番外編って感じでちょこっと読んでみたいなって思いました。 (2015年4月27日 17時) (レス) id: ecb7133b6c (このIDを非表示/違反報告)
櫻井さくら - こんにちは。「桜の木」を中心にストーリーが展開していくのがとてもステキでした！感動して涙出てきました（＞A＜）本当にありがとうございました。 (2015年2月1日 12時) (レス) id: 5abeb34d07 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずき?ARS(プロフ) - こんにちわ。読んでて、単刀直入に、感動しました。それに、小説の書き方もうまくて、参考になります。伏線のはり方とかめちゃうまいので、参考にさせてもらいます。 (2015年1月26日 17時) (レス) id: aa0d5ca251 (このIDを非表示/違反報告)
ココ(プロフ) - 読んでて、ドキドキするし、とっても純粋で綺麗で。心が癒されたしめっちゃ感動しました！ありがとうございました！ (2015年1月25日 4時) (レス) id: ee48ebbedd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：大空と星空 | 作成日時：2015年1月23日 1時
