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「……私、」
ひゅうが「…」
「中学の時に、ひゅうがに彼女ができて、胸がチクッてした」
ひゅうが「…」
「それは、幼馴染として、それまでみたいに接することができなくなるからだって思ってた」
ひゅうが「…」
「そう、思い込んでた」
ひゅうが「…」
「でも、それからもずっと変わんなくて、ひゅうがが新しい人と付き合うたびに、胸が苦しくて、」
ひゅうが「…」
「でも、気付かないふりして」
ひゅうが「…」
「ひゅうがに『もう会わない』って言われて、やまとからいなくなったって言われて、ひゅうががいなくなっちゃったって、もう会えないんだって思って、」
ひゅうが「…」
「私、ひゅうがのことが好きだったんだって気付いた」
ひゅうが「…」
「隣にいるのが当たり前で、一緒に笑い合うのが当たり前で、これからもずっとそうだって思ってた」
ひゅうが「…」
「ずっと、傷つけてごめん……」
ひゅうが「…」
「私も、ひゅうがのいない世界なんて考えらんないくらい、好き」
ひゅうが「…」
「ひゅうが」
ひゅうがの手を掴むと、振り返ったひゅうがに抱きしめられた
ひゅうが「……俺、あつきみたいに可愛くないけど」
「可愛くないけど、かっこいいよ」
ひゅうが「あつきみたいに、優しさの塊じゃないけど」
「ひゅうがは優しいよ」
ひゅうが「……ずっと、」
「…」
ひゅうが「ずっと、『あつきじゃなくて、俺にしろよ』って言いたかった」
「……言ってよ」
ひゅうが「…」
身体を離したひゅうがの手が、私の顎に触れた
ひゅうが「……あつきじゃなくて、俺にしろよ」
「…」
私が口を開く前にひゅうがの唇が触れた
「ん…」
ひゅうが「…」
一度離れた唇が再び重なった
「ん…っ…」
ひゅうが「…」
重なった唇は、一向に離れる気配がない
ひゅうがの胸を押してみても、後頭部に添えられた手が離してはくれない
「〜〜っ」
目を固く瞑ってひゅうがの足を思いっきり踏んだ
ひゅうが「ってーな！何すんだよ！」
「それはこっちのセリフ！長い！」
ひゅうが「しょうがねーだろ、何年待ったと思ってんだよ」
「ここ外だから！誰かに見られたらどうすんの？」
ひゅうが「それ、は……、考えてなかった……」
「はぁ…」
ひゅうがの両手を握った
ひゅうが「…」
「帰ろう、みんな心配してる」
ひゅうが「うん」
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作者名：明希
| 作成日時：2023年9月12日 22時
