17（ひゅうがside） ページ18
出会った時からずっとAのことが好きで見てきたから、すぐに分かった
ひゅうが「Aってさ」
「ん？」
ひゅうが「あつきのこと好きなの？」
「へ？な、なんで？」
ひゅうが「いや、なんか、よく見てんなって思って」
「……あつきくんにもバレてるかな？」
ひゅうが「いや、あいつ鈍感だし、気付いてないんじゃね？」
「良かった〜」
そうホッとした様に笑う
「あつきくん優しいのに、なんでモテないんだろうね」
ひゅうが「告白したら付き合えるんじゃね？」
「えー、やだよ、好きじゃないのにOKもらっても嬉しくないし」
ひゅうが「ふーん」
告白しないのか…
良かった
と、思ってた半年後
あつき「彼女、できた」
やまと「マジ？」
部活の休憩中、あつきから報告を受けた
ゆうた「良かったじゃん」
そう盛り上がってると、『どうしたの？』とAが来た
やまと「お、A、聞けよ」
「なに？」
やまと「あっちゃん彼女出来たって！」
「ぇ、」
ひゅうが「…」
やまと「奇跡じゃね？」
あつき「ひどいよ〜」
「そう……なんだ、おめでとう、あつきくん」
あつき「ありがとう」
ひゅうが「…」
無理して笑いやがって…
『マネージャー！』と先生に呼ばれ、Aはその場を後にした
部活が終わって片付けをしてるAの元に向かった
「ひゅうが、おつかれ」
ひゅうが「……大丈夫？」
「んー？なにが？」
ひゅうが「いや、あつき…」
「大丈夫だよ〜、友達コースまっしぐら」
ひゅうが「無理して笑うなよ」
「……大丈夫だから」
ひゅうが「……そう」
それから、
あつきが彼女といるところを見ては、目を逸らしていた
でも、あつきは元々誰にでも優しい奴だから
「あぁ〜、なんなんだ、あの優しさの塊は〜」
ひゅうが「…」
「ねぇ、聞いてる？」
ひゅうが「はいはい、聞いてるよ」
「ずるいよね、彼女以外に優しくしなきゃ良いのに」
ひゅうが「A…」
「ん？」
ひゅうが「……なんでもない」
『あつきじゃなくて、俺にしろよ』って…
言えたら良いのに、今の関係を壊したくない…
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作者名：明希
| 作成日時：2023年9月12日 22時
