短編集.com2 (ページ9)

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5（ゆうまside）ページ9

ゆうま「ごめん、俺、日付感覚狂っててって、言い訳になっちゃうけど…」

「…」

ゆうま「ごめん…」

「…」

ゆうま「もう勘違いしないから、」

「…」

ゆうま「2周年も、5周年も、その先の記念日も、絶対忘れない、約束するから」

Aは立ち上がって俺を見た

「…私は、もうゆうまとは約束しない」

ゆうま「…」

「できない約束はしない」

ゆうま「…」

視線が下がって、地面を見つめる

嫌われて当然だ…

忙しかったとはいえ、記念日を明日だと勘違いするなんて…

「ケーキでも買って帰ろ？」

ゆうま「…え？」

思いがけない言葉に顔を上げた

「レストランキャンセルしちゃったし、お腹空いた」

ゆうま「ぇ、え？」

「なんかお惣菜と、ケーキと買って、家で食べよ？」

ゆうま「…うん」

Aは、なんて大人なんだろう…

こんなの、嫌われて当然なのに…

「1番高いケーキ買ってよね」

ゆうま「お店のケーキ全部買う？」

「それは他の人に迷惑になるからダメ」

ゆうま「そっか」

「あ、レストランのキャンセル料はゆうまが払ってよね？」

ゆうま「はい、もちろんです」

ゆうたの上着を手に持ったAと、手を繋いで買い物へ向かった