幸せにしてよ (ページ44)

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ひゅうが「どうした？」

「…」

ひゅうがの服の袖を引っ張って、みんなからちょっと離れる

ひゅうが「なんかあった？」

「…キモかったら、キモいって言って？」

ひゅうが「…？」

「…」

顔を上げてひゅうがの目を見た

「好き」

ひゅうが「…」

ひゅうがの目が見開かれた

「…ごめん、好きになった」

ひゅうが「…」

「今まで散々男嫌いとか言っといて、なんだよとか思われるかもしれないけど、」

ひゅうが「…」

「ひゅうがに避けられたら苦しいし、」

ひゅうが「…」

「ひゅうがが女の子と仲良くしてるの見たら胸が痛い」

ひゅうが「…」

「平フラの2人に相談したら、それは恋だよとか言われるし、」

ひゅうが「…」

「…好きなんだと、思う」

ひゅうが「……ごめん」

「…」

ひゅうが「俺はタバコ吸うし、やめれないし」

「…」

ひゅうが「顔だって変えれない、髭剃るくらいは出来るけど」

「…」

ひゅうが「いくら父親とは違うって言っても、俺の顔見て父親を思い出さないって言い切れる？」

「…」

ひゅうが「俺は、Aちゃんに苦しい思いをさせたくない」

「…」

ひゅうが「俺は、Aちゃんを幸せにする自信がないよ」

「…」

『ごめん』と謝って、私に背を向けてみんなの元へと戻っていった

分かってる、

ひゅうがは言葉を選んで断ってくれた

『幸せにする自信がない』と、

でも、いっその事、

思いっきり『嫌いだ』とフラれた方がきれいに吹っ切ることができたのに…

その場にしゃがみ込んだ

今までの自分の行いだ…

今までの自分の行いが、返ってきたんだ、

それなのに、

涙が止まらなかった