溺愛される小ウサギ

2（ひゅうがside） ページ37

あっちゃんの家で編集をしていた時スマホが震えた


電話の相手はA



ひゅうが「もしもし？」

『ひゅ…が…』

ひゅうが「…」



『ひゅうが』と呼ばれて胸がざわついた

あの時と同じだ…



ひゅうが「A？」

『たす…けて…』

ひゅうが「どうした？」

『男の人、2人に、追いかけられてっ…やまに、電話したけど、出なくてっ…』

ひゅうが「今どこ？」



上がった息遣いが聞こえる



ひゅうが「A、落ち着いて、大丈夫だから」

『わか…なぃ…』

ひゅうが「位置情報送れる？すぐ行くから、あつき！」

あむぎり「あい！」

ひゅうが「お前も来い！」



家を飛び出して車で位置情報の位置を目指す



ひゅうが「ゆうたとゆうまにも連絡して？」

あむぎり「うん」

ひゅうが「A、周りに男いる？」

『今は…いなぃ…と思う…』

ひゅうが「なるべく人がいっぱいいるところに行ける？」

『ごめ…足…震えてっ…動けなぃ…』

ひゅうが「そっか…」

あむぎり「ゆうたにも位置情報送った、向かうって」

ひゅうが「A、ゆうたもそっち向かってるから」

『ん…』

あむぎり「やまと連絡つかない」

ひゅうが「アイツ何やってんだよ」



捕まらないギリギリのスピードで車を飛ばす



あむぎり「ひゅうがとゆうたと一緒に向かってる、やまとと連絡つかないから、お願いしてもいい？うん、お願い」

ひゅうが「ゆうま？」

あむぎり「うん、やまとん家行ってみるって」

『ひゅ…が…』

ひゅうが「どうした？」

『近くっ…来た…かも…』



電話の奥で男がAの名前を呼んでるのが聞こえる



ひゅうが「俺らも近くまで来てる、隠れてて」



近くの駐車場に停めて走って向かう



ひゅうが「ここら辺のはずなんだけど」



スマホの位置情報を見て周りを見渡す


『キャっ…』とAの叫び声が聞こえた


繋がったままの携帯の向こうと別に小さな悲鳴



あむぎり「ひゅうが」



その方向に足を進める


草むらっぽいところに足を踏み入れると男がAを組み敷いていた



ひゅうが「何してんだよ！」



一気に頭に血が上って男に掴みかかった

3→←大切な人

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す