【名探偵コナン】拗らせた名探偵 3 (ページ29)

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与えられた３分　４ページ29

Y side

「しんいちー」

やる気のない声は周りの声で消されて聞こえないだろう。

小さな紙袋をもって泥だらけで歩き回る姿は映画のようだ

「Aねえちゃん！」

「…コナンくん！」

後ろからよく知る声に呼ばれ、振り返れば包帯を巻いたコナンくんがいた

「ええ！どうしたのその包帯！！大丈夫？痛かった？？あれ？デパートの中にいたの？うそでしょう？！」

「A姉ちゃん落ち着いて…！これはちょっと転んじゃって、デパートには僕いなかったし、痛くないよ！心配してくれてありがとう！A姉ちゃんこそ大丈夫？」

わたしの質問に全部返してくれる天使。

そして心配もしてくれた。

かわいい、、

「うん！あ、新一見てない？デパートの中にいたんだけど見かけなくて」

「新一兄ちゃんなら事件だってすぐ行っちゃったよ！」

「ええ、誕生日プレゼントあげたかったのに、」

「僕から渡しておくよ！…そ、それよりさ、何でわかったの？最後のコードが青を切るって」

「あれ？コナンくんなんで知ってるの？」

「新一兄ちゃんにきいたんだよ！」

「ふーんそっか」

新一って、コナンくんの前では姿表すよなぁ。

ずるい

「それで、なんでわかったの？」

「えーっ、しりたい？」

「し、知りたい！！」

「気になる？」

「気になる！」

「じゃあぎゅー１回で教えてあげよう。」

「へ。」

ポカンとするコナンくんを抱き上げて、さっきの緊張感を和らげるようにぎゅーっと抱きしめた。

暴れるコナンくんを無視して、

「赤い糸で繋がってると思ったからだよ」

「え？」

「んふふ、新一と運命の赤い糸で繋がってたとして、赤いコードを切っちゃったら、糸も切れちゃうかなーって」

そんな単純な理由だよ。と頭を撫でてあげれば、真っ赤になるコナンくん

「…運命の赤い糸、」

何故か嬉しそうな顔をするコナンくんに、もしかしたら彼も好きな子と運命の赤い糸が繋がってると想像してるのかなって嬉しくなる。

コナンくんの好きな人も、コナンくんを好きでいてくれたらいいね

「あ、…」

「ん？」

抱き上げてたコナンくんをおろして、向き合う。

紙袋の中にある小さなストラップを出して彼に手渡した。

「コナンくんも、お誕生日おめでとう。」

「…ありがとう」

大切にするねと笑ったコナンくんが、新一と重なった

・

新一くんコナンくん
遅くなったけどお誕生日おめでとう！