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真実に近づく 4 ページ44

Y side



その夜は蘭のベッドに入り、2人で寄り添って眠った。朝になると隣に蘭はもういなくて「お父さん起きてー!」っていう彼女の声が聞こえた。

まだ寝ぼけてる頭をそのままに、立ち上がって洗面台へと向かおうとドアを開けた

「あ、A起きた?おはよう!」

「おはよ〜蘭、起こしてくれたら手伝ったのに」

「癖で起きちゃって!Aはお客様だし大丈夫よ!それより早く顔洗ってきて」

早口に言われるけど、起きていない頭はゆっくりと洗面所に向かった

「A姉ちゃんおはよう…」

「こなんくん、おはよ」

「あさよわいんだね」

「こなんくんもだね、めがひらいてないよー」

世間話もそこそこに、話しながら歯を磨いて、顔を洗う。

冷たい…冷たい水で一気に目が覚めると急にお腹が空いてしまった

「らーん!おなかすいたっ!」

コナンくんを置いて少し走りながらキッチンへと急ぐ

「もう出来てるから座ってまってて」

お母さんよりもお母さんな蘭の言うことを聞いて大人しく座る。着替えを終えたらしいコナンくんが隣に座って、A姉ちゃん着替えないの?と聞いてきたから食べたら着替えるよって返しておいた

小五郎さんも集まって、4人で食卓を囲む。蘭にも着替えないのかと聞かれたけど、着替えた方がいいのかな?と思いながら毛利家の朝食に手を伸ばした

久しぶりに食べた蘭の手料理はやっぱり美味しくて、ペロリと平らげてしまった

彼女に先に着替えておいでって言われたから結局お皿洗いは任せちゃって制服に着替える

日焼け止めも髪も薄くメイクもして、2人分のカバンを持って外を出るとコナンくんがランドセルを背負って待っていた

「ねーねー、なんでA姉ちゃんってお化粧してるの?」

「自分がしたいからだよ」

「誰かに見せるためじゃなくて?」

「…うーん、そういう日もあるけど、モチベーション上げたい時もあるし、自己満足だよ」

「ふーんそうなんだ!」

探偵の性なのか、なんなのか。不思議だなって思ったことをすぐ口に出すコナンくんはいずれ、その純粋さ故に人を傷付ける気がする

メイクをする理由は人それぞれだし、聞かれたくない時もあるからなー、ま、小1だから何言ってもダメだろうけど


__…新一が小さくなったとか!


「…それだったら頬抓って何聞いてんだって言う」

「誰に?」

あ、声に出ちゃってた。

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作者名:えむ | 作成日時:2020年5月4日 22時

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