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嵐の後はいつも晴天 ページ38

Y side


園子からの熱い口づけを貰って唖然としてると、不意にコナンくんが私の左手を掴んだ。

「レディ・スカイだ!」

きっと手を繋げられた時にはめられたんだろう。

左薬指にあるそれを強引にでも抜こうとするコナンくんを慌てて止めて、自分で指から離した。

薬指に嵌めるなんて、キッドも粋だな


じっくり見れなかったレディ・スカイをキッドと同じように月にかざしてみる。夜空と宝石の蒼がまじってすごく綺麗に見えた

「これで私もキッド様と…♡」

私とキスしたのに勝手にキッドと変換してる園子の頭を一発叩いて、3人と一緒にホールへ戻った。

エレベーターの中でもうるさい蘭とコナンくん、蘭にあれは新一じゃなかったって説明して、コナンくんにはキッドに聞いたら分かるよって返しておいた。






「おー、無事だったか娘さん」

ホールに入ると次郎吉さんが迎えてくれて、彼に宝石を渡す。その後すぐにスマホが鳴ったから、みんなから離れて電話に出た

「もしもし?」

「何があったんだよ!」

「……へ?」

挨拶もなしにいきなり怒鳴り込んできたのは新一だった。しかも“なにが“ってことはコナンくんからもう聞いてるな?

告げ口が早すぎるよコナンくん…

「キッドが現れたの」

「知ってるわ!おめェとキッドに何があったのか聞いてんだよ!」

「なんで新一がキッドと私の中に何かあったか知ってんのよ」

「あ…め、めがねの坊主に聞いたんだよ」

「やっぱり!コナンくんとグルなのね!もう!」

どんだけ仲良いのよ!

「そんなのどうでもいいから教えろって!」

「いーやーでーす!電話じゃなくて直接聞きに来なさいよ!コナンくんを使ってまでわたしの粗探し?コナンくんをなんだと思ってるの!」

「ちげーよ!」

「なにが違うのよ!」

「〜っ…だぁっ!!」


ブツッ…ツーツー


「ーっ!」

切りやがった…!!

しかも変な効果音と一緒に。

「Aお姉さん、怒った顔してる…」

「きっと新一さんと喧嘩したんですよ」

「あの姉ちゃん怒ると怖いんだな」

「こらやめんか。」

「そうよ。夫婦喧嘩に口挟まないの」


き か れ て た


背を向けてても聞こえる彼等の声に、ギギギと音がつきそうに恐る恐る振り返ると、じーっと見てくる少年探偵団+博士と大笑いの園子と蘭

「夫婦喧嘩じゃないもん」

ふっ…と笑った哀ちゃんに口を尖らせて言い返すほかなかった

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作者名:えむ | 作成日時:2020年5月4日 22時

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