空をみる雪（阿部亮平） (ページ15)

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15話ページ15

あれから数日が過ぎ、俺とAちゃんはたまに電話をする仲になっていた

話すことは他愛のないこと
今日は仕事でこんな事があったとか、メンバーの話とか

話しているうちにAちゃんがどんどんラウールやめめと仲良くなっていることも何となくわかった
でも俺に比べて2人は歳も近いし、それは仕方がない

でも俺は俺なりにAちゃんと仲良くなれている気がしてるから自然と嫌な気分にはならなかった

深澤「そういえば君たち、例の病院美女とはどうよ」

阿部「病院美女ってAちゃんのこと？」

渡辺「結局誰が狙うの？」

狙うって…
言い方悪すぎるだろ

阿部「別に狙ってるとかじゃないよ。普通にいい子だよ」

ラウ「俺とめめは普通に友達だよねえ、服の趣味とか話合うから3人で服の情報共有したりすることが多いよ」

めめ「あとお酒も好きみたいだから俺は飲みに行ったり、恋愛もののドラマとかの感想も聞いたりしてるかな。女の人からの意見は貴重だし」

2人とも結構仲良いんだな
俺も張り合って電話のことも言おうかと思ったけど、なんか大人気ないような気がして辞めておいた

深澤「そんな君たちにお兄さんがいいものをあげよう。あっ、こんなところに2枚の肉フェスのチケットがあ！」

渡辺「えっ、そんなの普通に俺にくれよ」

ラウ「肉フェス！！」

若いラウールと、なぜかしょっぴーが異常に食いつく

深澤「せっかくあげるなら女の子と行ってもらいたいんだよなあ。そんで、そのAちゃんと一緒に行くっていうやつは誰？」

チケットをひらひらと振りながらドヤ顔で楽屋のソファに寝転がる

でもAちゃんと肉フェスか…行きたいけど…

目黒「俺はいいかな、2人のどっちかで」

うーん、、

阿部「俺も…いいよ、ラウお肉食べたいでしょ」

Aちゃんとは行きたいけど、やっぱりお肉に目を輝かせるラウールを見るともらえないや

ラウ「え、阿部ちゃんいいの？」

阿部「うん、2人で行っておいで。Aちゃんもお肉好きでしょ」

ラウ「あ、ありがとう…」

深澤「じゃあラウールにどうぞ〜。こっそりめめと行くなよ」

ふっかからチケットを受け取ったラウールは少し顔を曇らせながらこっちを見たような気がした

俺にはAちゃんとの電話の時間があるだけで十分
いつもそれがたのしみなんだから