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春休みの日。
桜を見に行くという名目で、家からひっそり抜け出して、近くの桜の綺麗な公園まで出て行った。
『綺麗だろ』
「すっごく綺麗」
手を繋いで、人の多い中をかきわけて。
夕焼けの中を駆け抜けていく。

『此処から見る桜が、一番綺麗なんだぜ?』

ずっとずっと高い山を登る。
そこから見下ろす景色は他の何よりも美しくて。

「すごい、綺麗!」
『相棒の方がずっと綺麗だぜ』
「えへへ、ありがとうサー君」

明日は何をしよう、明日は何処へ行こう、と一日一日を大切に楽しんでいた。

「来週から中学校だね」
『そうだなァ、楽しみか?』
「うーん、微妙かも。でもサー君がいるから大丈夫」
『そりゃよかった』
「えへへ」
『明日は何処に行きたい?』
「サー君と一緒ならどこにでも!」
『流石俺の相棒だな』
「えへ、だーいすき」
『俺もだぜ』
「それじゃあ、そろそろ帰らない? あんまり遅くなると」
『そうだな、帰るか。行こうぜ相棒』

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作者名:koto | 作成日時:2018年1月22日 23時

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