空から落ちてきた鈴2 ページ9
リーダー(仮)改め前野鈴は、それを聞くとそれはもう嬉しそうに「ありがとうございますっ!!」と満面の笑みを浮かべ走っていってしまった。
『...嵐のような子だな』
# # #
A⇒手塚side
昼休み。生徒会の仕事で中庭に出た俺は、日の当たっているベンチに座って弁当を食べている陰野を見つけた。今日は書類が少ないんだな、と声を掛けようと近づくが、そんな俺よりも早く陰野に近付いていく女子生徒の姿があった。何か話しているようで、このまま男が加わってもいけないと思い足を止めた。が、ふとその女子生徒に既視惑を感じ、背筋が凍る。確か、最近陰野に絡んでいた前野鈴という生徒だと気付いた時には柄にも無く駆け出していた。
「陰野!!」
『―え、本当ですか!...って、手塚くん?どうしたの!?』
「無事か!酷い事はされていないか!?」
そう俺が詰め寄ると陰野は一瞬ぽかんとした後、『あ、そっか』と呟き若干拗ねている顔の前野を見やり微笑んだ。...微笑んだ?何故だ、と思う暇も無く発せられた言葉に今度は俺が呆ける番だった。
『鈴ちゃんとはもう和解したから、大丈夫だよ。心配してくれてありがとう』
「どういう意味だ」
『うーん、何て言ったらいいのかな...。その、惚れられた...というか』
「?」
「Aさん!こんな奴に構ってないでお話しましょうよ!!」
『こんな奴って...仮にも鈴ちゃんは手塚くんの事で私に絡んできたんですよ?』
「今はAさんの方が何千倍も格好良いと思ってますから!!」
『...はぁ。と、いう訳です手塚くん』
そう言われても理解し難い状況に俺が困惑している事に気付いたのか、陰野は事の顛末を俺に話してくれた。突飛過ぎるその話にまだ完全に納得してはいないものの、取り敢えず「そうか」とだけ言っておく。何はともあれ、陰野が大丈夫だというならひとまず信じる事にしよう、と決めた。
手塚⇒Aside
手塚くんはまだ完全では無いものの、納得してくれたようで助かった。本当に良い人である。手塚くんが立ち去った後、そんな事を考えていると不意に鈴ちゃんがぽつりと言葉を漏らした。
「Aさん、あたしの事やっぱり信用してませんよね。そりゃそうですよ、あんな事やっちゃったんだから」
『それは違います。確かに最初は吃驚しましたが、鈴ちゃんが良い子だという事、ちゃんと伝わってますから』
「!...〜っうぅ、ひっく、」
暫くの間鈴ちゃんは泣き止まず、私はおろおろと彼女の背中を擦っていたのだった。
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幸村周助 - 記憶喪失 (2018年8月21日 12時) (
レス) id: aab9822ed6 (このIDを非表示/違反報告)
Sayura(プロフ) - ぽよ*さん» ありがとうございます！紹介させていただきます^ ^ (2015年10月8日 22時) (レス) id: 44ff7cdde6 (このIDを非表示/違反報告)
ぽよ*(プロフ) - Sayuraさん» コメントありがとうございます！！紹介！？全然構いませんよ！！むしろ紹介してどんどん広めてやってください(土下座)…あ、把握していただいているかも知れませんが、続編は書いているので良かったらどうぞ！ (2015年10月8日 19時) (レス) id: b876b60e24 (このIDを非表示/違反報告)
Sayura(プロフ) - 初めまして、Sayuraと言います。とても面白いと思ったのでこの作品を私の作品で紹介したいのですが、いいでしょうか？嫌だったらすみません。続編の更新楽しみにしてます^ ^ (2015年10月8日 16時) (レス) id: 44ff7cdde6 (このIDを非表示/違反報告)
真ちゃんなう！(プロフ) - ぽよ*さん» そうでしたか...教えて頂きありがとうございます (2015年6月4日 20時) (レス) id: 883ad8778b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽよ* | 作成日時：2014年11月18日 0時
